2016年10月12日水曜日

日本の軍事力(1):即スクランブルできる空自の実力 中国空軍 飛行可能な戦闘機は50機以下って本当なのか?

_


●最近10年間のスクランブル回数(写真:産経新聞)


 航空自衛隊の空軍力の稼働状態はスクランブルの回数で容易に推測できる。
 これはハードにあたる戦闘機本体と、ソフトにあたるパイロット技量の両方の評価になる。
 十分なスクランブルができるということが、空軍力の基礎になる。
 単純に言えばスクランブル回数が多ければ多いほど、
戦闘機の能力・品質が高く、
またパイロットの良き実習訓練になっている
ということである。
 そして戦時を想定した対応に柔軟に対処できることを示していることになる。
 スクランブルは瞬時に対応できなければならず、それが十二分にできているということは非常に高い軍事的ポテンシャルを保持していることになる。
 瞬時にスクランブルに対応できないなら、その空軍力は浅いということでもある。
 中国軍に対するスクランブルは空自にあっては、非常に上質の実践訓練になっているということでもある。
 スクランブルの回数は中国の日本に対する圧力のように捉えられるが、それよりもまして日本側にとっては即時の対応訓練として大きなメリットを与えている。
 パイロットからすれば、何時発令されるか分からないスクランブルをいらいらしながら待つより、確実に発令される見込みのスクランブルの方が心理的は優しい。
 

毎日新聞 10月14日(金)21時46分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161014-00000133-mai-int

<空自スクランブル>594回 上半期最多 中国機が7割

 防衛省は14日、今年度上半期(4~9月)の航空自衛隊による戦闘機の緊急発進(スクランブル)が前年同期比1.7倍の594回だったと発表した。
 上半期としては統計のある2003年度以降で最多。
 同省は
 「中国軍機が東シナ海や太平洋での訓練など活動を活発化させているため」
としている。対中国軍機は全体の7割の407回で、上半期では4年連続で増えている。



産経新聞 10月15日(土)7時55分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161015-00000071-san-pol

空自の緊急発進最多 上半期594回、中国軍機が激増

 防衛省統合幕僚監部は14日、日本領空に接近した外国軍機などに航空自衛隊機が緊急発進(スクランブル)した回数が今年度上半期で594回(7~9月の第2四半期は313回)に上り、半期ごとの統計を取り始めた平成15年度以降で最多だったと発表した。前年同期比で251回増。スクランブルの対象となった国別では中国機が407回で、15年度以降で最も多かった。

 これまでの最高は26年度上半期の533回で、ロシア機が324回を占めていた。今年度上半期のロシア機は180回にとどまり、前年同期比で176回増となった中国軍の活発な活動が押し上げ要因となった。このままのペースで推移すれば、1年間で過去最高だった昭和59年度(944回)を上回ることになる。

 防衛省は中国機へのスクランブルが急増した背景として、中国軍の航空戦力の近代化や東シナ海海上における情報収集・警戒監視の強化を指摘。また、「より遠方での制空戦闘、対地・対艦攻撃能力などの向上を目指す訓練などとも関連がある」として、西太平洋で行動の自由を確保するための接近阻止・領域拒否(A2AD)能力強化が背景にあると分析している。

 航空方面隊別では、尖閣諸島(沖縄県石垣市)を含む南西諸島を担当している空自南西航空混成団(那覇市)が最も多い382回に達し、最近5年間で最も多かった。中国機は戦闘機、ロシア機は爆撃機が多かったという。



Record china配信日時:2016年11月1日(火) 16時50分
http://www.recordchina.co.jp/a154011.html

「中国の次世代ステルス戦闘機はF−22に及ばない」、
日系軍事評論家がバッサリ―米誌

 2016年11月1日、中国広東省珠海市で航空ショー「中国国際航空宇宙博覧会」が開幕し、中国国産の次世代ステルス戦闘機「殲20(J20)」が初公開された。
 米国のF−22戦闘機に肩を並べるとの声も上がるが、参考消息網は先月31日付で
 「殲20は米国のF−22やF−35に及ばない」
と指摘する米誌の文章を紹介している。

 米ポピュラーメカニクスに掲載されたこの文章のタイトルは「中国の殲20ステルス戦闘機に対する最新観察」、著者は日系の軍事評論家だ。
 同氏は「灰色に塗られた殲20の外観はF−35に似ており、中国空軍の伝統的なデザインとは異なる」と指摘するも、殲20とF−22、F−35を同列に論じることはできないと主張。

 その理由として殲20の開発時間が米機に比べかなり短く、コストが低い点を挙げ、
 「中国は戦闘機開発の経験が浅く、技術的な基礎も足りていない」
 「中国はもしかしたらより多くの単純な戦闘機を作るかもしれない。
 彼らが『数もある意味、品質だ』と言うように」
と論じた。



乗りものニュース 12/3(土) 10:01配信 関 賢太郎(航空軍事評論家)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161203-00010001-norimono-bus_all

中露機、なぜ飛んでくる? 
急増する領空接近機、
空自スクランブルは過去最高ペース

 2016年11月25日、沖縄本島と宮古島のあいだを通過した中国のH-6K爆撃機(写真出典:防衛省)。
急増するスクランブル、2016年度は過去最多ペース
 2016年11月25日(金)、防衛省は中国軍航空機が沖縄本島~宮古島間の上空を通過したことにともない、「対領空侵犯措置」として戦闘機にスクランブル発進させたことを明らかにしました。





【画像】2016年11月25日の中国機飛行経路

 同日午前中、太平洋上の台湾東側から南西諸島沿いに、中国軍の
 H-6K爆撃機2機、
 Tu-154M情報収集機、

 Y-8CB情報収集機
が北上し、沖縄本島~宮古島間の公海上空を東シナ海へと通過。
 同時に
 Su-30MK2とみられる戦闘機2機が、
 東シナ海から沖縄本島~宮古島間を通過し、太平洋上へ出たのちにH-6Kなどと合流して、再び東シナ海へ戻ったものと防衛省は発表しています。
 このとき、日本の領空内への侵入、すなわち「領空侵犯」はなかったとのことです。

 航空自衛隊は、日本の「防空識別圏」と呼ばれる空域に、事前の飛行計画なしで進入した航空機を発見し領空侵犯のおそれがあると判断した場合、戦闘機を緊急発進させ、自衛隊法84条により必要な措置を講じることができます。
 これがいわゆる「対領空侵犯措置」です。

 そして近年、航空自衛隊では「領空侵犯措置」によるスクランブル発進が急増しており、2014年度には冷戦中の最多記録に匹敵する943回にも及びました。
 これらはほぼすべて、中国機ならびにロシア機を対象にしたものです。
 2004(平成16)年にはわずか141回だったスクランブル発進。
 なぜ近年になって急増しているのでしょうか。

■中露機の、そもそもの目的は?

 そもそも中国機やロシア機は、何を目的に日本の防空識別圏へ進入してくるのでしょうか。
 理由はいくつか考えられます。

★.まず政治的な目的です。
 2016年6月、東シナ海において中国軍戦闘機(恐らくSu-30MK2とみられる)が防空識別圏へ進入し、航空自衛隊のF-15Jと格闘戦へ入りかねない状態になったことが報道されました。
 また2012年には中国国家海洋局の小型機Y-12が、尖閣諸島付近で領空侵犯する事件も発生しています。
 これらは日本に対する圧力を狙ったものだといえます。

 ただ戦闘機や小型機に対してスクランブルすることは、実はあまり多くなく、爆撃機か情報収集機がその大多数を占めます。
 爆撃機は訓練目的の場合が多く、先の11月25日における太平洋上でのH-6Kの飛行も、射程2500kmのK/AKD-20らしき巡航ミサイルを搭載しており、グァムを標的にした訓練を実施したのではないかと筆者(関 賢太郎:航空軍事評論家)は推測します。
 またK/AKD-20を搭載している姿をあえて航空自衛隊に見せることで、対米圧力を狙った政治的理由も兼ねていることが考えられます。

 情報収集機の目的は、有事のための備えです。
 現代戦は「電波の戦い」であり、レーダーや通信ネットワークなどを活用し、同時に相手の電波を妨害する必要があります。
 情報収集機は、あえて航空自衛隊機をスクランブルさせることで自衛隊側にレーダーや通信を使用させ、その電波を受信、解析する「信号諜報(シギント)」を行っているのです。
 Tu-154MやY-8CBは電波を逆探知するアンテナを多数搭載していることから、機体各部にアンテナをカバーする「こぶ」が多数あります。

■中露機の接近、そのほとんどが合法行為?

 こうした中国機やロシア機の飛行は、日本の主権が及ぶ領域である「領空」への侵入さえ行わなければすべて合法です。
 防空識別圏の境界とは、領空侵犯を未然に防ぐために独自に設定された、国際法上なんの法的根拠もない単なる「線」にすぎません。
 したがって、たとえ防空識別圏の内側といえど、公海上空はどの国の主権も及ばない領域ですから、他国機の飛行を妨げることはできません。

 また逆に、自衛隊もYS-11EB、EP-3などの情報収集機を保有しており、他国へ接近する信号諜報を実施しているとみられます。
 実際、過去には北朝鮮によって「日本の情報収集機が領空を0.001mmでも侵犯した場合は撃墜する」という声明が出されたことがありました。

 近年のスクランブル発進の急増は、中国の著しい軍拡や、かつて低迷していたロシア軍の復興によって、東アジア情勢が緊迫化しつつある証左といえるでしょう。
 今後もスクランブル発進の回数は高い水準を維持し続けると推測されます。

 戦闘機の飛行時間は有限であり、無制限に飛ばすことはできません。
 その限られた中で訓練のための飛行時間も確保しなくてはならず、航空自衛隊、しいては日本の防衛にとって、当分は厳しい状況が続くことになるでしょう。

 日本にとってあるいは自衛隊にとっては別にわるいことではない。
 その理由は
1].日本国民の対して中国の横暴を宣伝し、警戒心を促す機会になる。
2」.空自にとっては、相手の戦力とか攻撃力とか、飛行に関するデータを取得することができる
3].さらには本番想定のスクランブル訓練になり、パイロットの技術向上に役立つ。
 予行演習ではなく実戦へとつながる緊張感を味合うことができ、パイロットにとっては模擬実戦経験を磨く場になる
からである。
 本番実戦は考えられない状況では、この様なスクランブルは最高の実戦模擬経験を提供してくれており、その緊張感からパイロットの精神力を鍛えるうえでのよい訓練になる。
 更には、スクランブル後の航空機の整備などから得られるものも多く、客観的にみれば日本にとってはプラス要素のほうがはるかに高いといえる。
 




●中国国産次世代ステルス戦闘機「殲20(J20)」初公開




●【日本を防衛せよ】中国空軍の秘密!飛行可能な戦闘機は50機以下って本当なのか?
2016/10/06 に公開
日本防衛白書が推薦する動画




【アジア最強】1400機VS350機でも中国が尖閣諸島に本気で攻め込んで来ない本当の理由とは・・・