日本の産業界が中国側に対して企業の撤退を統一的に処理する窓口の設立を求めたということは、中国で活動している日本の会社の撤退を安全に保証せよ、という意味のことだけではない。
そのようなことはささいなことにすぎない。
というのは、今進出している企業はチャイナ・リスクを見込んで中国に出ていっている。
もし、失敗したら資産等をそこに放棄して撤退する覚悟があるはずである。
もちろん、そういう手続ができればいくらかでも資産の回収ができることになるが、それは大きくは考えていないだろう。
儲けられるときに一気に儲けて、放棄することになる資産を上回る利益をあげる計算でソロバンを弾いているはずである。
そうでなければ昔から叫ばれていた
チャイナ・リスクにあえて向かっていく構えは出来ない
はずである。
問題はすでに進出した既存の企業にあるのではない。
「撤退の窓口を設けよ」
とは、
これから進出する企業に対して中国は危険だから十分注意するよう
と忠告しているということである。
さらにいえば、
「中国進出はやめたほうがいい」と匂わせている
ということである。
それを内に向かっていうのではなく、外に向かって言うことで危険レベルの大きさを喚起している、ということである。
これ以降、中国に進出した企業の救済を産業界は行いませんよ、という宣言
でもある。
これによって、中国に出るべきか否かで迷っている企業は、そういう窓口ができるまでしばらく様子をみよう、ということになる。
意図的に中国進出を抑える行為をしている
ということである。
ウラで日本政府が動いているかどうかは分からないが、
日本の産業界が基本的に中国からの撤退を叫んでいることだけは確か
なようである。
それには経済的リスクだけでなく、政治的リスクがあって今後中国では何が起こるかわかりませんので、その時は自己責任で対処してください、ということだろう。
政府としては中国に何かが起こったとき、人質になったり、紛争に巻き込まれたすることを恐れているのかもしれない。
『
サーチナニュース 2016-10-06 14:19
http://news.searchina.net/id/1620298?page=1
わが製造業は世界三流なのに「もう外資の撤退が始まってしまった」=中国メディア
中国はこれまで人件費をはじめとする各種コストの安さを活かして世界中から企業を誘致し、世界の工場としての役割を担ってきた。
しかし、近年は人件費をはじめとするコストが上昇したことで、中国国内で製造するコストメリットが失われており、中国から東南アジアに工場を移転させる企業も増えている。
中国政府は「中国製造2025」と呼ばれる製造業の高度化に向けた計画を打ち出したが、中国メディアの一点資訊はこのほど、中国の製造業はまだ世界三流の水準であるのに、もう外資の撤退が始まってしまったと危機感を示す記事を掲載した。
記事は、中国経済の成長率が低下するなか、不動産バブルによって地代家賃が高騰しており、製造業にとっては苦しい環境となっていることを指摘。
さらに、中国の製造業は中国人が思っているほど「競争力があるわけではない」と指摘したうえで、付加価値の高い製品を作れるようになる前にすでに大手の外資メーカーが撤退を始めたと論じた。
続けて、中国工業和信息化部の関係者が2015年11月に世界の製造業を4段階でレベル分けした場合、中国は3段階目に位置しており、「短期間で状況は変わらない」との見方を示していたことを指摘。
中国製造業が高度化を実現し、世界的な競争力を持つためには「あと30年は努力し続ける必要がある」と指摘した。
また記事は、中国の製造業にとって欠けている点として
「イノベーション能力」のほか、
「基幹技術」や
「製品の品質」
を挙げた。
さらに、
構造的な問題として「労働集約型の製造業では生産能力が過剰となっているうえに、知識集約型では技術そのものが不足している」
と主張し、外資メーカーが撤退しているばかりか、中国では各地で工場の倒産が増え、多くの失業者が街にあふれていることを伝え、危機感を示した。
日本の経済界訪中団が中国側に対して企業の撤退を統一的に処理する窓口の設立を求めたという報道が中国で大きな注目を集めているが、こうした話題に敏感に反応するのも、中国が危機感を持っているからに違いない。
中国製造業の高度化が実現するのが先か、外資の撤退によって空洞化が起きるのが先か、注目が集まっている。
』
サーチナニュース 2016-10-06 14:19
http://news.searchina.net/id/1620298?page=1
わが製造業は世界三流なのに「もう外資の撤退が始まってしまった」=中国メディア
中国はこれまで人件費をはじめとする各種コストの安さを活かして世界中から企業を誘致し、世界の工場としての役割を担ってきた。
しかし、近年は人件費をはじめとするコストが上昇したことで、中国国内で製造するコストメリットが失われており、中国から東南アジアに工場を移転させる企業も増えている。
中国政府は「中国製造2025」と呼ばれる製造業の高度化に向けた計画を打ち出したが、中国メディアの一点資訊はこのほど、中国の製造業はまだ世界三流の水準であるのに、もう外資の撤退が始まってしまったと危機感を示す記事を掲載した。
記事は、中国経済の成長率が低下するなか、不動産バブルによって地代家賃が高騰しており、製造業にとっては苦しい環境となっていることを指摘。
さらに、中国の製造業は中国人が思っているほど「競争力があるわけではない」と指摘したうえで、付加価値の高い製品を作れるようになる前にすでに大手の外資メーカーが撤退を始めたと論じた。
続けて、中国工業和信息化部の関係者が2015年11月に世界の製造業を4段階でレベル分けした場合、中国は3段階目に位置しており、「短期間で状況は変わらない」との見方を示していたことを指摘。
中国製造業が高度化を実現し、世界的な競争力を持つためには「あと30年は努力し続ける必要がある」と指摘した。
また記事は、中国の製造業にとって欠けている点として
「イノベーション能力」のほか、
「基幹技術」や
「製品の品質」
を挙げた。
さらに、
構造的な問題として「労働集約型の製造業では生産能力が過剰となっているうえに、知識集約型では技術そのものが不足している」
と主張し、外資メーカーが撤退しているばかりか、中国では各地で工場の倒産が増え、多くの失業者が街にあふれていることを伝え、危機感を示した。
日本の経済界訪中団が中国側に対して企業の撤退を統一的に処理する窓口の設立を求めたという報道が中国で大きな注目を集めているが、こうした話題に敏感に反応するのも、中国が危機感を持っているからに違いない。
中国製造業の高度化が実現するのが先か、外資の撤退によって空洞化が起きるのが先か、注目が集まっている。
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『
サーチナニュース 2016-10-10 09:39
http://news.searchina.net/id/1620440?page=1
日本企業の撤退は中国人にとって喜ばしいこと?
懸念すべきこと?=中国メディア
日本経済新聞は9月22日、日本の経済界訪中団が日本企業の中国からの撤退手続きを迅速に行えるように中国当局に改善を求めたと報じた。
同報道は中国で大きな波紋を呼び、一部では
「日本企業の大規模な撤退が始まるのではないか」
と懸念の声も存在する。
中国では日本製品を排斥すべきという声が存在するのも事実だが、中国メディアの中億財経網は7日、日本企業の撤退は中国人にとって
「喜ばしいことか、それとも懸念すべきことか」
を考察する記事を掲載した。
記事は、日本と中国の間には領土をめぐる対立や歴史問題が存在するため、中国の民間では日本企業に対する反発と日本製品に対して排斥の意向が根強く存在すると主張。
だが、こうした民間の意向は中国の政治家および経済界にとっては望ましいものではなく、中国製造業がコスト優位という強みを失うなか、
競争力としては日本の製造業とは圧倒的な差があるのが現実であり、
日本企業の撤退は中国にとって喜ばしいことではない
と論じた。
さらに、日本は中国建国以降に大きな援助と支援を提供してくれた国であり、日本の援助が人材育成やインフラ整備など、中国経済の発展の基礎となったと主張。
また、日本と中国には多くの問題が存在するとしながらも、
日本は欧米諸国のように中国の人権問題や民主主義、政治体制を槍玉に挙げるようなことはしない
と指摘し、
日本は中国にとって付き合いやすい国
との見方を示した。
一方で記事は、日本企業が中国から一斉に撤退すれば、
日本人の対中感情が悪化するなかで「中国への対応を加速しやすくなる」と主張、
憲法改正や米国との中国包囲網の構築が加速するおそれがあると伝え、
政治面から見ても日本企業の撤退は中国にとって喜ばしいことではない
と論じている。
』
『
サーチナニュース 2016-10-10 07:39
http://news.searchina.net/id/1620438?page=1
中国の自動車エンジンは日本企業と少なくとも「30年の開き」=中国メディア
日本車は世界で高い人気を誇っている。
自動車メーカー別の世界新車販売台数ではトヨタグループが4年連続で1位をキープし続けており、なかでもカローラはロングセラーを続け、2016年で発売50周年を迎えた。
日本車はなぜ世界で人気があるのだろうか。
中国メディアの今日頭条は6日、その理由は「世界で最も信用できるエンジン」にあり、
エンジンの性能や信頼性は中国製エンジンと少なくとも「30年の開き」がある
と主張する記事を掲載した。
記事は、日本の自動車メーカーのエンジンは世界的に高い評価を得ていることを指摘する一方、中国自動車メーカーは販売台数の増加という目下の目標は達成したものの、エンジンの質が大きな課題となっていると指摘。
日本のエンジン性能とは圧倒的な差があることは認めざるを得ないとし、
30年以上努力しても追いつけるかどうかは分からない
と論じた。
一方、「30年の開き」があると主張した理由として、
中国のほとんどの自動車メーカーが30年前にはまだ設立さえしていなかった
ためと指摘。
最も長い歴史を持つ長城汽車でも会社設立から30年しかたっていない。
そのため「自動車製造の経験と熟練作業員に欠けている」ことに大きな問題があると主張。
設計者には不足はないものの、実際に製造する作業員に問題があるとした。
さらに、中国自動車メーカーの理念は「市場第一主義」であることも問題だと指摘。
つまり、とにかく売れればそれで良いという理念のため、エンジン開発が後手に回るということのようだ。
記事は、日本の自動車メーカーと同等のエンジンを製造できるようになるには「少なくとも1-2代の努力」が必要であり、中国の若者に今後がかかっているとした。
有人宇宙飛行を成功させ、宇宙船のドッキングも成功させるほどの技術力がある中国が、自動車エンジンの分野では後れを取ったままというのは不思議な話だ。
日本も現在のリードに胡坐をかかず、たゆまぬ研究開発を続けていく必要があると言えるだろう。
』
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サーチナニュース 2016-10-12 10:09
http://news.searchina.net/id/1620577?page=1
日本企業が中国から大規模撤退?
真剣に議論される中国ネットの危うさ
日本企業が大規模な中国撤退を行う・・・9月の終わりから、中国のネットやメディアで、突然そんな情報が湧き出し、議論を呼んでいる。
事の発端は、日本の経済界代表者からなる訪中団が先月訪中した際、中国側に対して「日本企業の撤退手続きの迅速化」を要求したという報道だった。
中国メディア・今日頭条は9日、
「日本企業は本当に中国から急いで撤退するのか」
とする記事を掲載した。
そのなかで、このたび中国のネット上を騒がせた「日本企業の大規模撤退説」は
「キャッチーなタイトルを付けたがる日本の記者と、日本語も分からずに報道の一部だけ切り取って伝える中国人の共演によるドタバタ劇」である
と解説している。
そのうえで、騒動の発端となった「日本企業の撤退手続きの迅速化」の報道について、「そもそも日本企業の撤退問題ではなく、日中間の投資や貿易をいかに促進するかの提案を伝えるものだった」と説明。
「儲けが出ても撤退手続きが煩雑だとすれば、中国への投資意欲に影響するのは当然だろう」
と論じている。
また、一部の日本企業に撤退の動きが見られるのは、
「国内外の経済状況の変化に伴う戦略的な調整であり、中国市場に対する自信を失ったわけではない」
と解説し、主に撤退が進む分野は、紡績など「ローエンド、または、労働集約型の産業」であるとした。
記事はさらに、ハイエンド産業の核心的な技術を掌握できず、人材育成も進まない状況において
「本当に日本企業が大規模な撤退をしてしまったら、われわれの改革や革新のスピードが、彼らの撤退のスピードに追いつけるのか」
とし、日本企業撤退という「噂」で喜ぶ論調に対して疑問を投げかけた。
中国のネット上では、情報にさまざまな尾ひれがついたり、ニュアンスや意味が変化して拡散することが日常茶飯事。今回の件も、その典型的な例だ。
不確かな情報があっという間に広がり、騒動に発展するという、中国のネット社会の危うさ、未成熟さが改めて露呈したと言えるだろう。
』
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サーチナニュース 2016-10-15 07:55
http://news.searchina.net/id/1620873?page=1
不安の裏返し?
中国で「日本企業の撤退」に神経質な反応が見られた理由=中国メディア
日本の経済界訪中団が9月末に中国側に対して、中国での事業環境改善を求めつつ、中国からの撤退手続きを一括処理する相談窓口の設置や独禁法の運用基準を明確にして海外企業による中国企業買収が不当に差し止められるのを防ぐことを求めたという。
中国では同報道が大きな注目を集め、
「日本企業の大規模な撤退が始まるのではないか」
と警戒感が高まっている。
中国メディアの今日頭条はこのほど、同報道が中国のネット上でまたたく間に広がり、大きな話題になったと紹介し、SNS上には「すべての日本企業が撤退する」というコメントもあると説明している。
記事は中国ネット上では「日本企業の大規模な撤退が始まるのではないか」と警戒感が高まり、
「すべての日本企業が撤退したら、数千万の中国人が失業してしまう」、
「日本企業が撤退するとすれば、中国の愛国者青年たちのせいだ」
といった反応が見られたことを紹介した。
中国のネットユーザーたちが、日本企業の撤退に対して「神経質」とも言えるような反応を示したのは、それだけ中国経済の先行きに不安を抱いていることの裏返しとも言えそうだが、記事は
「すべての日本企業が中国から撤退するという見方は間違っている」
と指摘。
その理由として、日本の経済界訪中団は独禁法の運用基準を明確にすることも要請した点や、日本企業の7万あまりの海外現地法人の半分近くが中国に存在しており、日本企業にとって中国市場は大きな魅力であることなどを指摘した。
従って、すべての日本企業が中国から直ちに撤退することはあり得ないと指摘し、中国のネットユーザーたちに落ち着つくよう、そして安心するよう呼びかけた。
「中国からの撤退手続きを一括処理する相談窓口の設置」を求めた日本メディアの記事のなかで、「撤退」という言葉だけが独り歩きしてしまったのは、パニックになりやすい中国ネット上の危うさを示すと同時に、人びとが中国経済の先行きに不安を抱いていることを示すものと言えるだろう。
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『
サーチナニュース 2016-10-16 07:39
http://news.searchina.net/id/1620883?page=1
「中国に往復ビンタを食らわす発明」と中国メディア、
レアアース産業に影落とす
ホンダは7月12日、大同特殊鋼株式会社とともに
「重希土類完全フリー熱間加工ネオジム磁石」
を世界で初めて実用化し、ハイブリッド車(HV)用駆動モーターとして新型「FREED」に採用すると発表した。
これは重希土類を使用しない磁石の開発成功という非常に画期的な出来事だ。
従来のハイブリッド車のモーターにはジスプロシウムなどの重希土類が使用されているが、ジスプロシウムの生産量は中国がシェアの多くを占める重希土類であり、過去には価格が高騰するなど調達面での問題も生じていた。
中国メディアの今日頭条は13日、ホンダが発表した重希土類完全フリーのHV用モーターについて、「中国に往復ビンタを食らわす」、画期的な発明であることを伝えている。
記事は「資源型経済は最後には必ず科学技術型経済によって淘汰される」と主張。
中国はレアアース分野において、資源大国として「資源型経済」を構築してきたが、単にレアアースを採掘し、精製して輸出するだけの構造は
「科学技術型経済により未来を切り開こうとする日本によって淘汰される」
いう見方を示した。
重希土類完全フリーモーターはコスト面でも従来のモーターに比べて「1割程度下がる見通し」であり、重希土類を使用しないことによってコストは安くなる見通しだ。
ホンダは重希土類完全フリー熱間加工ネオジム磁石を順次新型車に適用を拡大していく方針を示しており、それだけ中国産レアアースへの依存が減ることを意味している。
中国はこれまでレアアースを戦略資源として見なしてきたが、記事が重希土類を使用しない磁石の開発について「中国に往復ビンタを食らわす」発明であると指摘したのは、技術の進歩によってその戦略性が崩れる可能性も排除できないためだ。
』