2016年10月19日水曜日

中国環境汚染(1):共産党と大気汚染、この2つの深い暗い闇に光はあるのか、意識調査では大気汚染不安視は4ポイント減っている

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● 北京でまた深刻な大気汚染、市民は続々とマスクで防御
 北京市の都市と農村が隣接する地帯や郊外地域では応急対策試案が実際に実施されていないことが明らかになった。写真は15日の北京。


Record china配信日時:2016年10月16日(日) 14時50分
http://www.recordchina.co.jp/a152799.html

北京でまた深刻な大気汚染、
市民は続々とマスクで防御―中国

 2016年10月15日、参考消息網によると、
 「中国の首都・北京市や近隣の天津市、河北省の一部でスモッグの発生が続いており、14日、さらに悪化した」
と米ボイス・オブ・アメリカが報じた。
 中国の米国大使館が14日に発表した大気汚染情報では、北京の南四環路一帯のPM2.5の値は368で、健康に危険なレベルだという。

 16年に入って中国の大気汚染は緩和していた。
 北京市では第1〜3四半期、空気の質が良好だった日が半数を超え、PM2.5、PM10濃度も前年同期より10%下がっていた。
 しかし、9月に入ると一部地域で大気中の粒子状物質濃度が上昇。
 中国環境科学研究院の専門家は15年9月に比べ一部地域で気温が高く、寒気の活動が弱かったことなど、汚染物質が拡散しにくい気象条件だったことが原因と指摘している。

 北京の大気汚染の様子は日本メディアも14日付で報じており、記事は
 「色とりどりのマスクやデザイン性の高いマスクを着用する人の姿が見受けられる」
と紹介。
 「大気汚染は人々の日常生活に深刻な影響を及ぼしている」と伝え、
 「以前は、マスクを着用するのは健康意識の高い一部の中国人と外国人だけだったが、近年はごく普通の中国人にもマスクを着用する人が増えた」
としている。



人民網日本語版配信日時:2016年10月17日(月) 21時30分
http://www.recordchina.co.jp/a152887.html

重度汚染応急対策の効果見られず、
自動車排出ガスによる大気汚染が最も深刻―北京市

中国環境保護部(省)は16日、北京市重度汚染天気緊急時対応措置の効果に関する監督管理調査報告を発表した。
 報告から、北京市の都市と農村が隣接する地帯や郊外地域では、応急対策試案が実際に実施されていないことが明らかになった。
 人民日報が伝えた。

 北京市に先日発生した重度汚染天気に的を絞り、華北環境保護監督調査センターは15日、監督調査チームを派遣し、北京市海淀、豊台、門頭溝、通州、房山、大興(亦荘開発区を含む)の各区を対象に、重度汚染天気応急対策の効果検証について監督調査を実施した。
 監督調査チームが指摘した主要問題のうち、建設工事中止の指示に従っていない地域や、粉塵による汚染が効果的に抑制されていないなどの実態が明らかになった。
 また、焼却や燃えかす拡散による汚染問題も指摘された。
 だが、何よりも深刻だったのは自動車の排ガスによる汚染問題だった。

 北京市の機動車(自動車、二輪車、その他電動車などのエンジン付き車両)は、台数が多く、使用強度が高く、大型ディーゼル自動車と車齢がかなり長い軽自動車の汚染問題が特に際立っている。
 北京市の機動車保有台数はすでに570万台を上回り、それらから排出される窒素酸化物(NOx)が全汚染物質に占める割合は約50%、炭化水素は約40%をそれぞれ占め、最も重要な汚染物質となっている。

 環境保護部は応急対策試案があまねく執行できていないという現状に対応するため、北京・天津・河北重度汚染天気緊急時対応措置試案に盛り込まれた各具体的措置の執行状況に対する監督管理調査業務にいっそう力を入れ、措置が実施されていない地方政府に対して、法に基づき責任者から事情聴取を行う、あるいは責任者を問責し、確実に各種応急対策措置が執行されるよう取り計らう。
 また、大型ディーゼル自動車に対する監督管理・検査を強化し、黄標車(排ガス国家基準を満たしていない車両を示す黄色いラベルが貼られた車)や老朽化した車の淘汰を進め、国家第六段階自動車排ガス基準(国六)の研究・制定を加速する。
 北京・天津・河北エリアでタクシー車両に三元触媒コンバータ(自動車の排気ガス中の有害成分を低減する装置)を導入するよう促す。
 路上での検問を強化し、基準値を超えた排ガスを放出している車両を厳格に処罰し、同じく基準オーバーのディーゼル自動車を重点的に検査・処分する。北京市が北京市第六段階(京六)自動車用石油製品基準の制定・実施を加速するようバックアップし、市外から北京に入ってくる車両の北京での措置について検討する。

(提供/人民網日本語版・編集KM)



Record china配信日時:2016年10月18日(火) 20時10分
http://www.recordchina.co.jp/a152875.html

中国人を苦しめる大気汚染、
なんと人民解放軍が対策に名乗り―中国

 2016年10月16日、科技日報によると、中国軍が大気汚染対策に介入する。
 中国人民解放軍防化学院が新兵器を開発するという。

 中国を悩ませる大気汚染、PM2.5。政府は対策に取り組んでいるが、いまだに解決にはいたっていない。
 先日来、北京は再び深刻な大気汚染に包まれ、人々を苦しめている。
 中国人を苦しめる大問題を解決しようと、なんと軍が名乗りをあげた。

 中国人民解放軍防化学院の呼小平(フー・シャオピン)少将は
 「全国大気品質高精度予報・汚染コントロール決定支持システム」(NARS)
を発表した。
 昨年9月に北京市で開催された大閲兵式では青空が実現したが、それは近隣の工場を操業中止し、家庭用石炭の使用も禁止するなどの厳しい措置を断行してのものだった。
 NARSは閲兵式のデータを活用し、天気予報など各種情報を総合的に判断して、有効な汚染対策を導き出すもの。

 ピンポイントで汚染源を封鎖することで、速やかな大気汚染改善が実現できるという新システムだ。
 地域の工場すべてを閉鎖しないですむのでコストも安く済むというメリットもある。
 NARS開発の責任者にあたる黄順洋研究員は「
 化学兵器対策も大気汚染コントロールも理論的には共通の部分が多い」
として、軍の技術による大気汚染改善に自信を見せた。



Record china配信日時:2016年10月21日(金) 7時20分
http://www.recordchina.co.jp/a153155.html

中国の世界最大の空気清浄機、専門家から苦言
=1時間に小さじ1杯しか吸収できない―北京市



 2016年10月20日、大気汚染対策の一環として北京で導入を予定している世界最大の空気清浄機に関して、専門家からは苦言が聞かれている。
 新華社通信が伝えた。

 北京では18日の午後から微小粒子状物質の濃度が上昇しており、19日には4段階中3番目の黄色警報を発令した。
 こうした中、同市では大型の空気清浄機の設置を目指し、試験稼働を実施している。

 世界最大の空気清浄機と紹介されているタワーは、オランダ人デザイナーが設計したもので、中国政府と協力し造った。
 高さは7メートルに上り、1時間に3万立方メートルの空気を吸い込み、空気中を浮遊するPM2.5およびPM10といった微小粒子状物質の75%以上を捕捉しタワー周辺の空気を浄化するという。
 9月末に北京入りした巨大空気清浄機は現在テストが行われており、後日正式にお披露目する。

 こうした政府の取り組みに専門家からは辛口な評価が聞かれている。
 中国の専門家は、
 「PM2.5の濃度が1立方メートル当たり200μgの重度の汚染状況で、巨大な空気清浄機が1時間で吸収できるPM2.5はわずかに4.5グラムで、小さじ1杯の塩よりも少ない(塩小さじ1杯=約5グラム)。
 大きな布で建設現場を覆い隠した方が効果的だろう」
とやゆした。
 このほか、
 「空気清浄機を導入するのはいいが、根本的な解決にはならない。
 実験程度の効果しかないだろう」
との指摘も聞かれた。



Record china配信日時:2016年11月1日(火) 16時0分
http://www.recordchina.co.jp/a132130.html

中国人の7割が大気汚染など公衆衛生を不安視―米経済誌

 2016年10月31日、参考消息網によると、米経済誌フォーブスはこのほど、中国人の4人に3人が自国を「世界の諸問題で重要な役割を果たすようになった国」として挙げた一方で、7割近い人が、薬品の安全、食品の安全、水質汚染、大気汚染、医療保健などの公衆衛生に不安を示していると指摘した。

 米調査機関ピュー・リサーチ・センターが6日発表した中国人を対象にした意識調査によると、中国人の4人に3人が自国を「世界の諸問題で重要な役割を果たすようになった国」として挙げた一方で、政府に対し国内の問題をより重視してほしいと答えた人は全体の56%に上ることが分かった。
 国内の問題10項目のうち5項目(薬品の安全、食品の安全、水質汚染、大気汚染、医療保健)が公衆衛生と関連するもので、69%を超える回答者がこれらの問題を「非常に大きな問題」または「比較的大きな問題」としている。

 水質汚染、医療保険、食品の安全、薬品の安全について、「非常に大きな問題」または「比較的大きな問題」と回答した人は、2008年当時からそれぞれ7ポイント、18ポイント、25ポイント、28ポイント増えている。
 大気汚染は唯一、4ポイント減っているが、
 それでも70%が「非常に大きな問題」または「比較的大きな問題」としている。

 医療保健と食品の安全を不安視する人は大幅に増えている。
 このことは、09年に始まった医療改革と08年の粉ミルク汚染事件を受けての監督強化が目標に到達していないことを示している。

 8月に北京で開催された健康に関する全国会議で、中国の指導者は、国民の健康を発展戦略の優先課題に位置付けることを強調した上で、
 「健康は人間の全面的な発展を促す必然的な要求であり、経済社会の発展の基礎的条件でもある」
と述べている。


人民網日本語版配信日時:2016年11月3日(木) 23時40分
http://www.recordchina.co.jp/a154091.html

中国初の「日常防護用マスク国家基準」が施行、
PM2.5遮断効果や安全性を明確に規定―中国メディア


●1日、中国初となる日常防護用マスクの国家基準が施行された。PM2.5の遮断効果やマスクの安全性能に関して明確に規定されている。写真はスモッグの中を歩く北京市民。

 中国初となる、人々が日常生活で使用する防護用マスクの国家基準「日常防護用マスク技術規範国家基準」が11月1日に施行された。
 微小粒子状物質(PM2.5)の遮断効果やマスクの安全性能に関して明確に規定されている。中国新聞網が伝えた。

 「基準」施行前は、日常防護用マスクに関する基準は一切設けられていなかった。
 中国では現在マスクに関しては、「ろ過式呼吸用保護具・防じんマスク」、「医療用防護用マスク技術規格」、「医療用外科マスク」などの基準が設けられているが、いずれも業務用防護用マスクと医療用防護用マスクに関する基準だけだった。
 今回、「基準」が施行されたことで、日常防護用マスク市場における「依拠すべき基準が存在しない」という現象がおおいに改善される見込み。

 「基準」によると、遮断率に応じ、マスクの防護ランクはA、B、C、Dの4ランクに分けられ、それぞれがレベルの異なる大気汚染状況に対応するものとなっている。
 Aランクは「重度汚染」に対応するもので、1立方平米あたりのPM2.5濃度が500マイクログラムに達した場合に用いられる。
 Dランクは「中度以下の汚染」に対応し、PM2.5濃度が150マイクログラム以下の場合に用いられる。

 「基準」は中国産業用紡績品業協会が中心となって起草した。
 同協会の李桂梅副会長は
 「基準には15項目の指標が設けられており、安全性・衛生面・防護効果という3分野から製品を判定する。
 さらに、『中国薬典』を参考に、有毒物質や有害物質についても厳格な規定が定められた」
と話した。

(提供/人民網日本語版・編集/KM)

 マスクで自己防御するしか手段はない!


Record china配信日時:2016年11月5日(土) 7時10分
http://www.recordchina.co.jp/a154314.html

“大気汚染の冬”目前、
中国環境当局「スモッグ発生頻度は高い。しかし希望も…」―中国メディア

 2016年11月3日、新華網によると、中国環境保護部はこの日開いた大気汚染対策に関する報告会で、「今冬のスモッグ発生頻度は高い」との見通しを示した。

 同部は今月2日から石家庄市(河北省)、保定市(同)、済南市(山東省)などで地方政府の大気汚染対策の実施状況を調査している。
 環境監察局の田為勇(ティエン・ウェイヨン)局長は「一部の都市で適切な状況ではなかった」との考えを示し、大気環境管理司の劉炳江(リウ・ビンジアン)司長は
 「ラニーニャ現象の影響で今冬に深刻な大気汚染が発生する頻度は高いと考える。
 暖房使用が始まれば対応はさらに厳しくなる」
と発言、この一方で「昨年起きたメーターが振り切れるような事態にはならない」との見通しを語った。

 劉氏によると、今年1〜10月の全国338都市のPM2.5の濃度は前年同期に比べ12.5%下がり、PM10も9.4%改善した。
 昨冬に深刻な大気汚染で注目を集めた北京や天津、河北エリアのPM2.5平均濃度は14.5%ダウンの1立方メートル当たり59マイクログラム。
 同エリアで50万戸が暖房用エネルギーを石炭から電気、ガスに切り替えたことから、二酸化硫黄や粉じんなどの排出量は4万トン減るとしている。



サーチナニュース Record china配信日時:2016年11月7日(月) 11時40分
http://www.recordchina.co.jp/a154428.html

中国の大気汚染がひどすぎる!
北京では飛行機が着陸に3回失敗、無念の引き返しに―中国

 2016年11月7日、新華社によると、中国の北京、天津、河北一帯での大気汚染が問題視される中、東北地域でも重度の大気汚染が起きた。
 範囲は黒竜江省ハルビン市など6省の30都市以上に及び、汚染レベルの深刻さや範囲の広さは「過去にほとんど例のないレベル」。
 中国環境保護部は6日、重度の大気汚染が起きた原因を分析するための会議を開いている。

 中国環境監測総站によると、中国では2日から6日にかけて東北、華北、華東地域にわたり重度の大気汚染が発生した。
 最も深刻だったハルビン市では4日のPM2.5の平均濃度が1立方メートル当たり704マイクログラムに達し、1281マイクログラムを記録する時間帯もあった。
 この影響で山東省や江蘇省、安徽省でも5日夜から6日午前にかけて深刻な大気汚染を観測した。

 環境保護部はこの原因として汚染物質の大量排出と気象条件を挙げており、中国環境科学研究院の柴発合(チャイ・ファーホー)研究員は
 「東北地域で冬季に重度の大気汚染が広範囲にわたって発生するのは4年連続」
と説明、
 「東北、華東の大気汚染は3〜4日に黒竜江省のハルビン、綏化、大慶一帯で始まった。
 脱穀後の農作物や暖房用エネルギーとなる石炭が燃やされたことが元凶」
と指摘した。

 また、北京市、天津市、河北省では4日午後に多くの都市でPM2.5の濃度がピークに達した。
 工場や自動車から排出される物質が主な汚染原因とされているが、各地で石炭を燃料とする暖房設備の使用が徐々に始まったことが問題をより深刻にしている。

 5日の毎日経済新聞によると、
 香港のキャセイパシフィック航空は4日、北京首都国際空港に着陸を試みたがスモッグの影響で3回失敗、香港に引き返す
という事態が起きた。
 6日の北京晨報は
 「スモッグによる視界不良などの影響で同空港では5日午後8時までに512便が欠航した」
と報じている。



Record china配信日時:2016年11月9日(水) 7時10分
http://www.recordchina.co.jp/a154563.html

中国の大気汚染対策、
当局の「成果」を信じる市民はどれだけいるのか?―中国紙

 2016年11月8日、中国当局が大気汚染対策に力を注ぐものの、
 今月2日から6日にかけては
 「過去にほとんど例のないレベル」
と言われるほどの広範囲かつ重度の汚染が観測された。
 そんな中、中国青年報は市民約2000人を対象に実施したアンケート調査の結果を発表。
 この中で「当局の取り組みの成果を実感している人はわずか29.5%」という実態が明らかになった。

 大気汚染の深刻な中国では汚染物質を排出する企業へのペナルティーなどさまざまな対策が行われており、当局は
 「汚染を観測した日数が減少した」
 「汚染濃度が下がった」
などと改善が進んでいるとするデータを発表している。
 しかし、同紙の報告によると、当局が発表するスモッグ関連のデータに注目していると答えた人は69.4%に上ったが、
 「発表された数値を実感できる」と答えた人はわずか29.5%。
 66%の人が「データに不信感を持っている」と答えた。
 
 北京市で暮らして6年になるという女性は、
 「スモッグがひどい時はビルの16階にある会社から下を通る人や車を見ることができない」
 「風が吹いてようやく青空が見える」
と語る。
 また、「スマホで大気汚染指数をチェックするのが日課」と話す黒竜江省牡丹江市の男性は
 「以前、スモッグが大きな話題になった時、牡丹江はPM2.5の数値が低い都市の上位10位にたびたび入っていた。
 市内に住む自分としては信じられなかった」
とコメント。
 今回の調査では「(大気汚染は)数字の上では改善しているが、実感できるレベルには達していない」と答えた人が34.4%に上り、「成果が上がっているとは思わない」という人も40.6%いた。
 また、ある回答者は「大気汚染対策の成果」として思い浮かぶこととして「青空」を指摘。
 「青空が見える日が増え、マスクをしなくても外出できるようになれば、空気がきれいになったことが自然と分かる」
と話した。



サーチナニュース 2016-11-18 12:15
http://news.searchina.net/id/1623330?page=1

中国のスモッグ、
市民が汚染の象徴と知ったのはほんの数年前 
しかも教えてくれたのは「米国」だった=中国メディア

 本格的な冬の到来に備えて、今月に入って中国の各地で「暖気」と呼ばれる集中暖房の供給が始まった。
 それに合わせて、大気汚染のレベルが悪化し、大都市を中心に大規模なスモッグが発生している。
 本来はきれいな秋の青空が拝めるはずのこの季節、「いつからこんなになってしまったのか」と嘆く市民も少なくないはずだ。

 中国メディア・今日頭条は17日、
 「スモッグはいつから深刻化したのだろうか」
とする記事を掲載した。
 記事は、大気汚染によるスモッグが発生し始めた時期は地域によって異なるものの、2008年の北京五輪や10年の上海万博におけるスモッグが印象的だったと説明。
 ゆえに、この時期より前に、すでにスモッグは深刻化していたと紹介した。

 また、中国国内でスモッグが重視され始めたのは13年であると説明。
 この年の1月には4度にわたるスモッグが国内30の省・自治区・直轄市を覆い、北京市ではスモッグが発生しなかった日が1カ月でたった5日しかなかったとした。
 さらに、中国の大・中500都市のうちWHOによる空気の質の基準をクリアした都市が、1%に満たなかったことなどを伝えている。

 記事の見解では、少なくとも2000年代前半には大規模なスモッグが発生するほど中国の大気汚染は深刻化していた、といったところだが、果たして長年中国で暮らしてきたネットユーザーたちはどう考えているだろうか。
 記事に寄せられたコメントでは、
 「数十年前からもうひどかった」、
 「子どもの頃にもスモッグはあった。
 その時はスモッグとは知らなかった。
 1990年代中期から末期だ」
など、大気汚染はここ10年ほどで深刻化した訳ではないと意見が出ている。

 また、深刻なスモッグが単なる「霧」ではないことに気づいたタイミングについては、複数のユーザーが「北京の米国大使館でPM2.5の観測をするようになってからだ」と回答し、多くのユーザーが賛同している。
 米国大使館が観測を始めた時期は定かではないが、中国国内で議論を呼んだのは2009年以降。
 深刻な現実に、しかも、米国大使館の行動によって気づかされたこと、そして長きにわたってスモッグが深刻な汚染の象徴であることに気付かなかったことに対して、市民たちはさぞや大きな驚きとショックを覚えたことだろう。
 「米国大使館に感謝しなければ。彼らがいなければ、われわれはまだ知る由もなかった」
とするユーザーもいた。

 日本のメデイアも北京オリンピック、上海万博では中国の発展と輝ける未来について最大級の賛辞で発信していた。
 これが中国の自然環境の崩壊という形で変容したのは、2012年暮れの北京スモッグからである。
 この年の中ごろは反日デモ一色のニュースであった。
 それが突如、年末に北京を覆った黒い霧で中国の明るい将来が絶望に近い状態にまで落下した。
 それまで中国ヨイショ記事しかかかなかったメデイアが、恥も外聞もなく態度を一変し、大気汚染、水質汚染、土壌汚染、海洋汚・廃棄物投棄そして薬害食物などを次から次へと報じはじめた。
 反日ニュースは吹き飛んでしまい、中国ニュースは環境汚染一色に切り替わった。
 これにより、中国の評価は一気に低下し、夢も希望もない国への一歩を踏み出すことになった。
 あれからちょうど4年、上海に住む日本人は激減し、子供や家族は日本に引き揚げ、中国は戦時地域と同じく単身赴任の場所に変わりつつある。
 中国への赴任には戦時地域と同じ手当をつける企業も続出している。
 大気汚染については、ほとんど改善が見られない。
 日本では四日市問題があったが、必要な対策がとられ、短期間で明るい空が戻ってきた。
 中国ではその期待はまったくない。
 中国は自然環境を犠牲にすることで高度成長を達成したが、このやり方が改めらる兆しはまったくない。
 共産党は成長戦略をやめる気はないし、それをやったら共産党の正当性が失われ国民が離反する。
 よって、これからもただただ自然環境を悪化させるという代償で経済を運営していかねばならなくなってきている。


ダイヤモンドオンライン 2016年11月24日  陳言 [在北京ジャーナリスト]
http://diamond.jp/articles/-/108991

中国の大気汚染、貧富の差で吸う空気が違う不平等

■西安の環境保護局
空気採集口に“マスク”

 最近、西安市環境保護局に属する長安区観測所のエアーサンプラー(大気試料採集機)の採気口がガーゼのようなもので塞がれていることが、あるメディアの報道で明らかになった。

 この事件が明るみになるや、「西安のエアーサンプラーにはマスクが取り付けられている」と民衆から揶揄された。実際、同観測所の自動観測データに何度も異常が見られ、「環境観測データの捏造」などの疑いで、西安市環境保護局長安分局長と長安区観測所長などが警察に逮捕され、現在留置所に拘留されており、刑事責任が問われる可能性も出てきた。

 なぜ長安区観測所は捏造したのか。
 実は、環境保護データの捏造は、長年にわたって環境対策における公然の秘密となっていた。

 2015年1月1日、改訂された『環境保護法』が施行され、この機会に環境保護部も広範かつ厳格な取り締り運動を展開しようとした。
 2015年4月、環境保護部の呉曉青副部長(副大臣)は、全国環境観測現場会で、
 「一部の地方政府において、評価の圧力軽減や環境の質の目標達成などの目的で、行政管理部門が観測所に捏造や観測データの改ざんを指示したという事態が頻繁に発生しており、それによって政府や環境保護部門の社会的信頼性が著しく損なわれ、観測システムにも非常に大きなダメージを与えている」
と表明した。

 環境問題専門家の王社坤氏の説明によると、環境保護データの捏造は大きく2種類に分かれる。1つは改ざんで、もう1つは偽造だ。

★.偽造はありもしない物を作り出すことなので、比較的簡単に見破ることができる。
 政府部門であれ、企業であれ、偽造の方法や手段は大体同じで、
 「西安の観測所の職員が用いた捏造方法のレベルは非常に低いものだった」
という。

★.一方、改ざんは比較的複雑になっており、観測方式などもかかわってくる。
 例えば、データのサンプリングにおいて小細工をしたり、サンプル採取口を本物のサンプルのところに置かなかったり、またコンピュータウイルスを通じて管理システムを掌握するなどが挙げられる。

 欧米などの先進国や日本、台湾などでは、環境保護データの捏造は非常に深刻な違法行為とみなされているが、
 「中国における罰則は明らかに軽く、主に罰金や行政拘留処分が科されるに過ぎない」
ということも王氏は語っている。

 西安市環境保護局長安分局長と長安区観測所長などが警察に逮捕されたような結果は中国ではどちらかと言えば非常に稀なことであり、マスコミが暴露しなければ、西安(長安)は捏造データを基に、著しく大気の浄化を進めた事例として上級機関から表彰されていたかもしれない。

■所得層によって
大気汚染の防護対策に格差

 これまで、「大気汚染の前では、金があろうと権力があろうと何の役にも立たず、人々は平等だ」と言われてきた。

 だが、同じ空気を吸ってはいるが、運命を共にすることは難しい。
 中国社会の貧富の格差は弱者グループの健康におけるリスクをさらに拡大させていく可能性がある。
 そこで、政府が大気汚染対策に力を入れてようやく、人々の健康を大気汚染から守り、貧富の格差のマイナス影響を低下することができるのである。
 大気汚染による人々の健康への被害は、普通は体に長期的に潜み、しかも目に見えないところで発生している。
 近年、人々の健康への意識が高まってきている。政府が有力な対策で環境を改善し、国民の生活と健康に好ましい保障を提供できなければ、国民はより多くの対応策をとり、はなはだしきに至っては、引っ越しや国外脱出も考え得るだろう。

 大気汚染が深刻になればなるほど、人々の自己安全防護意識も強くなってきている。
 2013年末の大気質指数(AQI)が最悪の1週間を例にすると、マスクの売り上げは前週比で52.3%、空気清浄機は同じく74.1%も増えた。
 しかし、所得層によって、市民の大気汚染の防護対策にも格差が生じている。
 同じ都市に住んでいるとしても、富裕層は大気汚染の比較的軽い高級住宅地に住むことができ、屋外ではなく室内での仕事を選ぶ余裕がある。
 車があれば、外出時に車内で大気汚染による健康被害を減らすことができる。

 その上、富裕層には高価かつ性能の良い防護設備を購入する財力がある。
 清華大学の研究によると、マスクの防塵効果はわずか33.0 %であるのに対し、空気清浄機は92.0%に達している。
 しかし、空気清浄機の1日当たりのコストはマスクに比べれば高く、10倍以上にもなる。

 ここで興味深い研究を紹介しよう。
 中米研究者の孫聡、マシュー・カーン及び鄭思斉の3氏はネットショッピングサイト「淘宝(タオバオ)」の消費データ(中国の34主要都市の1日当たりの平均ネット通販指数や、高・中・低所得層の月当たりの平均ネット通販指数など)を調査した結果、都市大気汚染の数値が高くなるにつれて、消費者はより多くの防護用品を購入するが、所得層によって防護用品の選択は異なっていることがわかった。
 中・高所得層は、高価かつ性能の良い空気清浄機などを購入するのに対し、低所得層は安価かつ効果の低いマスクなどを購入するという。
 また、大気汚染の濃度が警戒線を超える場合、低所得層はさらに多くのマスクは購入するが、さらに多くの空気清浄機を買うことはない。
 それに対し、高所得層はマスクと空気清浄機の両方をより多く購入し、二重の保障を受けられるようにしている。

 ここには、考えるに値する問題が潜んでいる。
 もし中産階層もお金を払うことできれいな環境を手に入れることができるというのであれば、政府に大気汚染防止や、大気質の改善を促す民衆の圧力も弱まるのではないか。
 大気汚染に対し、人々がみな「雪かきをするのは自分の門前だけで,他人のことには関わらない」という自己責任の態度をとれば、貧富の格差はさらに悪化する一方である。政府が大気汚染対策に大いに投資し、力を入れて取り組んではじめて、人々は健康被害から守られることが可能となる。

■重い腰を上げた
環境保護部門の改変

 おそらく、これまで環境保護部門が機能して来なかったのは、他ならぬ役人たちが、一般市民と比べて悪い空気を吸わない階級に属しているからだろう。

 とはいえ、最近になってやっと、政府は重い腰を上げて行政の改革に取り組み始めた。

 さる9月22日、新華社の中央弁公庁、国務院弁公庁が印刷・発行した『省以下の環境保護機構のモニタリング・監察・執法垂直管理制度の改革テスト地点業務に関する指導意見』で、正式に市・県の環境保護機関の管理体制に対する調整が提起された。

 市クラスの環境保護局には省クラスの環境保護庁(局)を主とする二重管理が実行される。市クラスの環境保護局はこれまで通りの市クラス政府部門のままであるが、省クラスの環境保護庁(局)の党組織が市クラスの環境保護局局長、副局長の候補者を指名し、同市クラス党委員会組織部門と共に審査を行う。これにより、「市クラスの環境保護局の局長は市政府が任命する」という構造が変わることとなる。

 この「意見」の実施は、ずっと「牙なきトラ」といわれてきた環境保護部門を強い部門とするものであるといえる。

 環境保護部門は、一級地方政府の構成部門であり、機構の設立にあたっては、地方政府の指令を執行し、従来の体制では、その主だったポジションは地方政府により任免されるものであった。地方は発展を必要とし、環境は保護されなければならないというこの大きな背景のもとで、環境保護部門は苦しい立場に置かれてきたが、自ら違法企業の管理・監督・処罰をしたいと望んだところで、地方政府の管轄と制約を受けている。もし地方政府が一方でGDPを引き上げることを重視していれば、環境保護部門が環境法にのっとって厳しく処罰し、一部の汚染の深刻な企業を営業停止、ひいては閉鎖にまで追い込むことは、現地の経済指標に影響を与えることになる。

 ただし、環境保護局の局長がどこまで本気になれるかは未知数である。というのも、彼がもし本当に違法企業を厳しく処罰したら、地方のGDPの数字に影響を与え、現地の市の党委員会書記や市長らの幹部の怒りを買ってしまい、局長の座も危ういものとなるだろうからだ。そのため、現実では、地方の環境部門はほとんどのとき、「片目を開き、片目を閉じる(見て見ぬふりをする)」選択的な状態にあって、本当に事故が起きたときに初めて、その火を消しに行くのである。

 さらに問題なのは、環境部門は法による規制を行うための武器を持たないため、汚染企業に対するにらみが効かないことである。環境保護部門は、「自分は牙のないトラであり、自分に牙がないことを知られないかを心配している」と自嘲する。

 今度の改革では、かなりの程度、環境保護部門の「誰に対し責任を負うのか」という問題を解決している。改革後、環境保護部門は胸を張って政府システムの中の強い部門になることができる。人が強いのではなく、部門の背後にある上級部門が後ろ盾となるからである。

 2003年に筆者は日本での仕事を辞めて北京に帰り、数年ほど黄砂に悩まされた。年中満天の黄砂で10メートル先は何も見えない場合もあった。しかし、数年の植林などによって今日北京では黄砂についてはほとんど問題にならなくなった。空気などの汚染問題が本当に数年かけて黄砂問題のように解決されていくのか、今のところ本当に自信を持っている中国人はまだそう多くはない。


Record china配信日時:2016年12月5日(月) 12時10分
http://www.recordchina.co.jp/a156771.html

北京で連日スモッグ発生、市全体が深刻な汚染状態―中国


●北京で連日スモッグ発生、市全体が深刻な汚染状態画像ID  536269
4日、中国・北京で深刻なスモッグが連日続いている。北京市政府は今年下半期で2回目のオレンジ警報を発令した。

 2016年12月4日、中国新聞社によると、中国・北京で深刻なスモッグが連日続いている。
 北京市政府は今年下半期で2回目のオレンジ警報を発令した。
 中国では大気汚染警報が4段階で発令されるが、オレンジ警報は2番目に悪いレベル。

 秋から冬になり、気象的条件などの影響から、市政府はたびたび大気汚染警報を発令していたが、12月に入ると状況はさらに悪化。
 1日にオレンジ警報が出されると、3日連続で状況が改善されない見通しとなり、2日には緊急対策が講じられるところとなった。

 4日になっても市全体が深い霧に覆われた状態で視界が悪く、一部地域では視界500メートル程度という状況に陥った。
 市内に設けられた35カ所の環境監視ポイントのうち、10カ所で「重度汚染」レベル、21カ所で「厳重汚染」レベルの汚染を観測。
 市内の大部分で微小粒子状物質(PM2.5)濃度は1立方メートル当たり300マイクログラムに達し、一部では同400マイクログラムを超えた。



アフロ 12/5(月) 19:45配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161205-00010004-storyfulv-cn

【映像】「雲海」のような“スモッグ” 中国で大気汚染オレンジ警報発令(4日)

 
●中国、河北省邯鄲市,北京市 4日 映像:Newsflare/アフロ

 中国・北京や天津、河北省などでは4日、大気汚染の影響でスモッグが滞留し視界が悪くなった。
 気象当局はオレンジ警報を発令した。

 映像は河北省邯鄲市(かんたんし)の高層ビルから撮影した「雲海」のようなスモッグと、北京市内の様子。
 全て午前中。
 北京市内の道路では、視界不良で交通標識を見落としたり、走行車線を誤るなどの悪影響が発生した。

 オレンジ警報は4段階(赤、オレンジ、黄、青)中、2番目に悪い。



Record china配信日時:2016年12月6日(火) 13時40分
http://www.recordchina.co.jp/a156869.html

中国が排出する大気汚染物質は世界一の量―中国紙

 2016年12月5日、法制日報によると、中国環境保護部の環境規則院副院長の王金南(ワン・ジンナン)氏はこのほど、広東省で開かれた環境フォーラムに出席し、中国の大気汚染問題について
 「わが国が排出する大気汚染物質は、二酸化炭素を含めて世界一の量だ。
 大気をめぐる環境はかつてない圧力にさらされている」
と述べた。

 王氏は「特に北京、天津、河北省の大気汚染が著しい」と指摘。
 「全国的にみて、中国ではここ数十年で平均的な視界が50キロ前後縮小している」
と語った。

 さらに、中国の大気汚染問題について
 「水や空気の処理では技術的にそれほど大きな問題はない。
 問題は政策面だ。
 政策に対する相応の支持がなければ、問題の解決は比較的難しい」
と表明。
 環境保護部は今後、予算を上乗せして問題解決に取り組むとした。



Record china配信日時:2016年12月7日(水) 5時20分
http://www.recordchina.co.jp/a156949.html

今日の大気汚染状況は?
北京の街頭ビジョンでリアルタイム表示始まる―中国


●北京の街頭ビジョンで大気汚染状況のリアルタイム表示画像ID  536519
5日、中国・北京随一の繁華街で知られる王府井の街頭ビジョンでこのほど、市内の大気汚染状況や予報のリアルタイム表示が始まった。

 2016年12月5日、中国・北京随一の繁華街で知られる王府井の街頭ビジョンでこのほど、市内の大気汚染状況や予報のリアルタイム表示が始まった。
 チャイナフォトプレスが伝えた。

この日は市内全域が大気汚染レベルが6段階で最も良い「1級優」であることを示す緑色で表示された。



Record china配信日時:2016年12月8日(木) 14時0分
http://www.recordchina.co.jp/a157122.html

中国の大気汚染は世界最悪、
改善には29兆円必要―香港紙


●7日、中国環境保護部の専門家は「あらゆる大気汚染物質と二酸化炭素の排出量は、中国が世界一だ。汚染はかつてなく深刻になっている」と述べた。写真は北京の大気汚染。

 2016年12月7日、香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、中国環境保護部の専門家は
 「あらゆる大気汚染物質と二酸化炭素の排出量は、中国が世界一だ。
 汚染はかつてなく深刻になっている」
と述べた。

 同部環境企画院の専門家、王金南(ワン・ジンナン)氏がこのほど開かれた環境フォーラムで認めたもの。
 王氏は北京市、天津市、河北省の大気汚染が世界で最も深刻だと説明。
 中国が年内に汚染改善目標を達成するには、
 今後1兆7500億元(約29兆円)規模の投資が必要であり、
 資金不足であれば大気汚染はますます深刻化する
とした。

 王氏によると、北京市、天津市、河北省では大量の汚染物質が排出されており、超微粒子物質PM2.5の濃度も上昇している。
 同地域では視界が平均50キロ前後まで低下しており、世界で最も悪い状態だという。
 王氏は「中央政府による積極的な資金投入が必要だ」と語った。

 


【身勝手な大国・中国】



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