『
サーチナニュース 2016-11-04 10:09
http://news.searchina.net/id/1622360?page=1
今の中国経済は、1974年の日本に似ている
「量から質への飛躍」の転換点=中国メディア
ちょうど1年前、ドラマ「下町ロケット」が放送され、中小企業の奮闘ぶりを描いたストーリーで人気となった。
かつての急速な経済成長を支えた中小企業は、様々な問題を抱えながらも今も確かに日本経済の屋台骨となっている。
その足跡には、中国の経済界からも注目が集まっている。
中国メディア・今報網は1日、日本企業がどのように成長し、どう発展してきたかについて、日本の専門家による解説を紹介する記事を掲載した。
記事は、嘉悦大学教授で中小企業専門家である黒瀬直宏氏にインタビューを行ったとし、その中で同氏が
中小企業の発展には大きく分けて3つの段階がある
と説明したことを伝えた。
まず、
★.第1段階は1945-55年であり、戦争による大きな傷から立ち直るべく、中小企業は低廉なローエンド製品の生産を主体としていたと紹介。
★.続く55年から73年を第2段階とし、GDP成長率が10%を上回る高度成長期において日本経済にピラミッド型構造が完成、大手企業の急成長に伴って、部品を下請けする中小企業も大量の注文を獲得し、技術や経験を蓄積させていった
と説明している。
そして、第
★.3段階は74年から89年であるとし、GDPの成長が鈍化するなかで、前段階で研究開発やイノベーション能力に注目し始めていた中小企業は、「量から質への飛躍」を実現した
と解説。
そこには大企業が下請け企業に提案力や設計力、高品質製品の生産管理能力を求めるなど、大企業による中小企業の育成という要素もあったとした。
記事は、第2段階と第3段階の境目となった74年が「日本の中小企業の発展にとってターニングポイントになった」
とし、同氏が
「今の中国と似ている。局面が変化する中で、どんな奇跡も起こりうる」
との見方を示したことを伝えた。
「世界の工場」という称号からの脱却を始めた中国の製造業。
単に「作る」ことだけではなく、「考える」、「新しいものを生み出す」ことが求められている。
中国に数多存在する企業がこぞって「量から質への飛躍」を実現できるようになれば、中国経済は真の安定成長へと突き進むことになる。
』
『
サーチナニュース 2016-11-04 12:29
http://news.searchina.net/id/1622379?page=1
大きくしない、作らない
・・・中国人には理解しがたい、日本の中小企業が長生きな秘訣
11月に入ると、何かと1年の締めくくりを意識し始める。
13日からは「1年の納め」と言われる大相撲九州場所が始まるが、これが終わると「年末感」が一気に増す、という人も決して少なくないだろう。
ところで、大成する力士には、さまざまなタイプが存在する。
爆発的な強さで一気に番付を駆け上がるも、短命に終わるタイプがあれば、決して横綱大関になるチャンスはないが、安定した成績を残して幕内の上位を長くキープするタイプもある。
どちらにも魅力はあるが、しばしば「いぶし銀」と称される後者のタイプは、日本の中小企業の姿に通じるものがある。
中国メディア・今報網は1日、「日本の中小企業はどうして長寿なのか」とする記事を掲載した。
その中で、中国の中小企業を視察した日本の中小企業専門家・黒瀬直宏氏が、日本の中小企業が「長生き」できる秘訣について解説したことを紹介している。
記事は、政府による中小企業の支援に加えて、経営者が持つ「匠の心」がより重要であるとし、「小さきに安んじる」、そして
「必要とされる分だけ作る」という、中国人経営者にしてみれば、「奇妙」な心構えがその核心になっていると伝えた。
★.「小さきに安んじる」点については、膨大な先進技術を持っていながら、従業員がわずか数名という規模を保ち続けている企業の事例を紹介。
そこには、安易に事業を拡大してリスク上昇を招くことを恐れ、
「企業と人は同じ。浮かれてはならない」
という考え方があるとした。
★.また「必要とされる分だけ作る」精神については、
「物は使うため作る。
貯め込んで他人の危機に乗じるためのものではない」
というシンプルな考え方がベースになっていると説明。
「堅守と道徳、
これはまさに中国の商いが長年崇拝してきた境地なのだ。
そして、これがまさに日本の数多の『匠』が100年も生き続けてきた根本的な道なのである」
と伝えた。
★.地味ながらも「長生き」するためには、持って生まれたハード的な条件だけでは難しい。
日々の努力の積み重ねがあってこそ実現できるものなのである。
それは「いぶし銀」の力士も、40歳を過ぎても現役の第一線で活躍する野球選手も、そして中小企業も一緒だ。
中国にだって地道な努力家はたくさんいる。
しかし、どうしても派手なものに視線や関心が集まってしまうのが今の中国社会。
これまでスポットが当たってこなかった彼らの静かな活躍が注目され、支援される環境ができれば、中国の経済や社会も大きく変わってくることだろう。
』
『
ロイター 2016年 11月 1日 08:41 JST (Sumeet Chatterjee記者 Shu Zhang記者)
http://jp.reuters.com/article/china-debt-stock-idJPKBN12V0EN?sp=true
焦点:中国国有企業の債務株式化、投資家にリスクばら撒く恐れ
[香港/北京 28日 ロイター] -
中国政府は体力の弱った国有企業向けにデット・エクイティ・スワップ(債務の株式化=DES)を導入した。
企業の債務を減らして金融システムへの負荷を軽減するのが狙いだが、代わりに個人投資家を含めた幅広い層にリスクがまき散らされる恐れがある。
中国企業の債務は現在18兆ドル、
国内総生産(GDP)の169%に膨らんでいる。
政府は今月、DESについて待望の指針を発表。
銀行は、高利回りの理財商品(ウェルス・マネジメント商品)をはじめとする簿外の金融商品を利用して、当該企業に対する債権を間接的に買い取ることが可能になった。
これらの金融商品には、個人投資家からの資金が流入している。
指針を受けて発表された国有企業のDESは今のところ2件で、中国建設銀行(CCB)(601939.SS)が雲南錫業(000960.SZ)と武漢鋼鉄(600005.SS)の一部債権者から債権を買い取り、それぞれ株式に交換する。
CCBは債権買い取りに使える理財商品などさまざまな簿外金融商品を保有している。
サンフォード・C・バーンスタインのシニア中国アナリスト、ウェイ・ホウ氏は
「債務軽減の全体規模は巨大になりそうだ。
再編や再評価、何らかの株式への交換が必要な債務は数百億ドルとは言わないまでも数十億ドルに上るだろう。
銀行内のリスクをより幅広い資本市場で分担することになる」
と語る。
個人投資家がリスクを負う可能性について、CCB、武漢鋼鉄、雲南錫業のコメントは得られていない。
■<影の銀行対策に逆風>
DESを巡っては、銀行が弱体企業の株式を直接保有すべきではないとして銀行業界から抗議の声が挙がり、今回のルールが導入された。
招商銀行(600036.SS)のDing Wei副頭取は近ごろ記者会見で、DESで良いリターンが得られるのなら、理財商品の資金を投じることに興味があると述べた。
しかし、理財商品と言えば中国で影の銀行の爆発的拡大をけん引した商品だ。
国際通貨基金(IMF)によると、影の銀行部門は中国GDPの約6割の規模に達している。
中国政府が進める影の銀行抑制策に対し、企業債務の軽減措置は逆風になりかねないとアナリストらは指摘する。
フィッチ・レーティングスの金融機関担当アソシエートディレクター、ジャック・ユアン氏は
「つまるところ、今回の措置はより大きなリスクを金融システムに逆流させる可能性がある。
そうやってシステミックリスクは蓄積し続ける」
と話した。
』
チャイナリスクという火種をばらまいているように思える。
どこから発火するかわからなくなってきている。
一度発火すると、他のものも誘引されて発火する。
あちこちで火の手があがり大火事になる可能性が高い。
それでいいのか。
ロイター 2016年 11月 4日 08:24 JST Rachel Morarjee
http://jp.reuters.com/article/column-china-crisis-idJPKBN12X0W5?pageNumber=2&sp=true
コラム:「中国危機」は本当に起きるか
[北京 31日 ロイター] -
中国は金融危機を避けることができるのか──。
これはレバレッジが急速に拡大する世界第2位の経済大国について、規制当局者と投資家が直面している疑問だ。
また、銀行システムと「影の銀行」のつながりが一段と強まっており、規制当局がそれを突き止めるのもますます難しくなっている。
中国はメルトダウンを回避できるかもしれないが、信用危機をかわすことは困難かもしれない。
■<中国金融危機のリスクはどれくらい大きいか>
中国における債務の規模は爆発的に拡大している。
国際決済銀行(BIS)によると、非金融セクターの債務残高は、2016年第1・四半期までに、国内総生産(GDP)の約2.5倍にまで膨れ上がった。
いまだ発展途上にある同国の債務残高は現在、米国の経済規模にほぼ匹敵する。
債務が経済成長を上回ると、アクシデントが起こりやすくなるということは歴史が証明している。
だが中国の場合、心配なのはレバレッジが絶対的に拡大していることだけではない。
債務拡大の速さはまた、中国の大手行と、中小銀行や当局によるセーフティーネットの外で活動する影の銀行とをつなぐ取引と金融商品の構造が、さらに複雑化することを意味している。
■<問題が起きやすいのはどこか>
中国の銀行資産は2014年末以降、7.1兆ドル(約736兆2700億円)増えている。
これはGDPの約3分の2に相当する。
公式統計によると、同時期に預金は約3兆ドル増加しただけだ。
増えた融資の大半は、中国国有の4大銀行以外に集中している。
それはつまり、中小銀行が他の資金源を求めて激しい競争を繰り広げているということだ。
特にいくつかの中小銀が目立っている。
浙商銀行(2016.HK)と錦州銀行(0416.HK)は、預金よりも他の金融機関に資金のほぼ半分を頼っている。
このような銀行は、急に信用危機が起きた場合、影響を受けやすくなる。
そのような事態となれば、日常的にしばしば借り換えられていた融資枠を他の銀行が抑える可能性がある。
中規模の商業銀行は、地方政府と不動産会社の主な資金源となっていることが多い。
このような銀行は預金に頼るよりも、自ら得た融資を個人投資家あるいは他の金融機関向けの理財商品にしばしば変える。
こうした資金は時に何度も再パッケージ化され、銀行と資産運用会社のような他の金融機関との間で取引される。
この小包回しゲームによって、小規模な銀行は、融資焦げ付きに備えて巨額の引当金計上を求めるルールを回避する一方、バランスシートを上回る融資支援が可能となっている。
■<何が問題になり得るか>
インターバンク市場は、強い銀行を、弱い銀行や影の銀行に結び付ける。
アナリストの推定では、銀行間借入れの8割以上が翌日物ベースで行われている。
中国人民銀行は、翌日返済の資金調達の金利を高くする一方、7日物あるいは14日物の短期取引を銀行に強制しようとしている。
だが銀行間の貸し出しや借り入れについて銀行はデータを公表していないため、中央銀行のそのような政策が功を奏しているか判断するのは困難だ。
不動産セクターで大きな修正が起きたと仮定しよう。
あるいは、経営状態の悪い資産運用会社が破綻したとしよう。
そのような衝撃は小規模銀行が発売する理財商品の価値を直撃し、顧客が預金を引き出したり、補償を求めたりする事態を招きかねない。
さらには、大手銀行が最もリスクを被りやすいとみているより子規模な銀行へのエクスポージャーを減らすことにもつながりかねない。
翌日物の借り入れコストは跳ね上がり、小規模銀行は融資の回収、もしくは満期を迎える融資の支払いをするため資産の安売りを余儀なくされるだろう。
■<人民銀は救済しないのか>
中国の中央銀行である人民銀は市場に流動性を大量に供給し、国有銀行間で取引するよう指示することが可能だ。
しかし銀行とノンバンクはあまりに複雑に絡み合っているため、規制当局は問題の所在についてすぐには分からないかもしれない。
人民銀によると、銀行のノンバンクに対する債権は
2014年末の11.2兆元から、今年8月末には25.2兆元にまで急増している。
中央銀行は市場全体に流動性を供給できても、問題が発生している特定の個所に資金を注入することはできない。
悪い方に転じかねない例を見てみよう。
米投資顧問ロジウム・グループの分析によれば、遼寧省瀋陽市に本拠を置く盛京銀行(2066.HK)が販売していた理財商品の価値は、2014年末から754%も上昇。
これら商品の発行体は、同行ではなく、資産運用会社や証券会社である。
しかも元本は保証されていない。
しかしその基礎となる資産は、リセッション(景気後退)にある地方経済と結びついている。
理財商品は短期間での換金が可能だが、融資の期間は長い。
何かしら混乱が起きれば、資金不足が発生しかねない。
■<金融危機を回避できるのか>
それは「危機」が何を意味するかによる。
人民銀はリーマン型の大手金融機関の破綻を阻止することはできる。
現金を積んだトラックを送り込み、預金者を安心させて取り付け騒ぎをすぐさま収拾することも可能だろう。
2015年夏に株式市場を救済したように、政府には、銀行や証券会社や保険会社に、問題ある企業のてこ入れに協力させる力がある。
中国の対外債務は比較的少なく、外国の債権者が突然に融資を引き揚げるリスクもかなり小さい。
だが債務が拡大し続けるなら、修正が起きる可能性も高くなるだろう。
融資の減少、あるいは減速ですら、デフォルト(債務不履行)の連鎖を引き起こしかねない。
それはノンバンクから始まり、小規模銀行へと波及し、実体経済に影響を及ぼすことになる。
それを危機と呼ぶかどうかはともかくとして、痛みを伴うことは確かだ。
*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
』
『
サーチナニュース 2016-11-09 11:15
http://news.searchina.net/id/1622656?page=1
人材がいない!
中国製造業の高度化の「最大の障害は人材不足」=中国
中国は製造業の分野で人件費の上昇が続いており、これまでのコスト優位を失いつつある。
世界の大手メーカーは相次いで中国から東南アジアへと工場を移転させており、
中国製造業は生き残りに向けて技術力向上に取り組んでいる。
だが、中国メディアの今日頭条はこのほど、中国製造業には「高い技術力を持つ人材が極めて少ない」と伝え、製造業の高度化におけるボトルネックは「人材不足」であると伝えている。
記事は、中国政府が製造業の高度化に向けて戦略構想「中国製造2025」を打ち出し、高い技術を持つ人材に対する需要が高まっていることを指摘。
だが、企業側が人材を募集しても応募があるのは技術を持たない人材ばかりであり、「人材難」が続いていることを伝えた。
中国の清華大学と復旦大学が共同でまとめた報告書によれば、
中国で何らかの資格を保有する技能労働者の数は、労働者全体の19%にとどまり、
なかでも高い技術や専門知識を持つと認められる「高技能労働者」は、全体の5%ほどにとどまると紹介。
労働市場における需給のミスマッチこそ、中国製造業が高度化を実現するうえでの最大の障害の1つであると論じた。
中国の労働市場は流動性が極めて高く、労働者も転職を繰り返す傾向がある。
1つの職場で技術や知識を習得する前に転職してしまうため、人材が育ちにくいという指摘がある。
また、中国の大学では教える知識が実用性に乏しく、企業から見た新卒者は即戦力にならず、一からトレーニングする必要があるとの声も多い。
人材を育てるのは時間がかかるものだ。
中国製造業が高度化を実現するうえでの障害を取り除くことができるのか懸念が残る。
』
サーチナニュース 2016-11-09 11:15
http://news.searchina.net/id/1622656?page=1
人材がいない!
中国製造業の高度化の「最大の障害は人材不足」=中国
中国は製造業の分野で人件費の上昇が続いており、これまでのコスト優位を失いつつある。
世界の大手メーカーは相次いで中国から東南アジアへと工場を移転させており、
中国製造業は生き残りに向けて技術力向上に取り組んでいる。
だが、中国メディアの今日頭条はこのほど、中国製造業には「高い技術力を持つ人材が極めて少ない」と伝え、製造業の高度化におけるボトルネックは「人材不足」であると伝えている。
記事は、中国政府が製造業の高度化に向けて戦略構想「中国製造2025」を打ち出し、高い技術を持つ人材に対する需要が高まっていることを指摘。
だが、企業側が人材を募集しても応募があるのは技術を持たない人材ばかりであり、「人材難」が続いていることを伝えた。
中国の清華大学と復旦大学が共同でまとめた報告書によれば、
中国で何らかの資格を保有する技能労働者の数は、労働者全体の19%にとどまり、
なかでも高い技術や専門知識を持つと認められる「高技能労働者」は、全体の5%ほどにとどまると紹介。
労働市場における需給のミスマッチこそ、中国製造業が高度化を実現するうえでの最大の障害の1つであると論じた。
中国の労働市場は流動性が極めて高く、労働者も転職を繰り返す傾向がある。
1つの職場で技術や知識を習得する前に転職してしまうため、人材が育ちにくいという指摘がある。
また、中国の大学では教える知識が実用性に乏しく、企業から見た新卒者は即戦力にならず、一からトレーニングする必要があるとの声も多い。
人材を育てるのは時間がかかるものだ。
中国製造業が高度化を実現するうえでの障害を取り除くことができるのか懸念が残る。
』
『
人民網日本語版配信日時:2016年11月13日(日) 8時0分
http://www.recordchina.co.jp/a154882.html
日本企業にとって中国市場の魅力は薄れたのか?―中国メディア
日本企業は経済と地縁政治の霧の中で方向性を見失っている。
第一財経のサイトが伝えた。
トランプ氏が米大統領選で勝利し、日米が苦心して進めてきた環太平洋経済連携協定(TPP)の先行きが読めなくなってきた。
日本企業は寒々しい気持ちに襲われている。
ここ2年ほど、重大な資本引き上げの動きをたびたびみせてきた日本企業は、今の中国は改革開放初期のように日本からの投資を必要としないとの見方を示しつつ、大な政治的変動の中にあっても中国という大きな市場を失うわけにはいかないとの判断も示す。
日本最大の企業ロビー活動団体・日本経済団体連合会(経団連)はTPPの推進を重要なロビー活動に位置づけるが、最近、中国を訪問した際には、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)や日中韓自由貿易協定(FTA)のような中国が参加する地域経済一体化に向けた協力を推進する姿勢もうち出した。
また日本の企業と元政府高官は現在の日本政府よりも実務的で、日中はアジアでのインフラ開発や「一帯一路」(the belt and road)を含む第三国市場で協力できるとの見方を示し、日本政府にアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加を検討するよう呼びかけている。
深層にある原因は、日本企業の世界での競争力が低下して、危機感が募っていることにある。
中国で長らく学び、働いてきた日本国際協力銀行北京代表処の野本和宏代表は、
「一部の日本企業は中国での競争と発展にマイナスの懸念を抱くが、私が考える最大の阻害要因は競争力不足だ。
日中企業の差はすでに小さく、一部の日本企業はすでに中国企業に追い抜かれている」
と話す。
同行は日本の政策性銀行で、日本の政府開発援助(ODA)の有償資金協力について責任を負い、職能は中国輸出入銀行に似ている。
経団連の榊原定征会長は、
「自分の目にした中国の経営環境は改善されつつあり、日中企業の協力関係もますます良好になっている。
日本の対中投資が回復し、引き続き増加することを特に願う」
と述べた。
▽日本企業の競争力が追いつかれ追い越されている
商務部(商務省)が発表した貿易統計データをみると、2015年の日本の対中投資額(金融分野を除く)は前年比25.2%減少して、32億1000万ドル(1ドルは約105.6円)になった。
日本の対中投資は3年連続で減少している。
日本で、「日本に対する中国の投資の吸引力は低下しつつあり、ベトナムなどの新興エコノミーにかなわない」といった世論の声に一定の支持が集まることはやむを得ない。
在中国日本企業のビジネス協会が発表した報告でも、
「日本企業の中国での経営はますます難しくなっている」
との見方が示された。
だが日本の対中投資の減少は氷山の一角に過ぎず、より深層レベルの原因を探るべきだ。
今年6月に中国日本商会が発表した「中国経済と日本企業2016年白書」では、
「ここ数年、中国の投資環境には変化が生じ、人件費の上昇、労働力確保の難しさなどといった問題があり、この影響で、日本の対中投資が減少している」
との見方が示された。
だが11年から13年にかけて、日本企業の対中投資額が過去最高に達したことを忘れてはならない。
野本代表は、
「現在の投資額は3〜4年前よりいささか少なくなったが、これは3〜4年前の投資額が過去最高だったからだ。
長期的なスパンで比較すれば、現時点の日本の対中投資は少ないとはいえない」
と指摘した。
中国国際経済交流センターの張暁強常務副理事長(執行局代表)も、
「ここ数年、日本の投資額は過去数年間の歴史的ピーク時に比べて減ってはいる。
ピーク時には100億ドルに達し、ここ数年は少ない年で20億ドルにとどまるが、相殺すると、個人的に把握した状況では、資金の純流出はみられない。
外資系企業の直接投資のストックを累計すれば、
香港地区を除くと、日本が現在、米国を抜いて1位で、金額は1千億ドルを超える」
と指摘した。
野本代表は仕事で在中国日本企業と接触する機会が多く、一部のIT企業や製造業企業に聞いたところでは、
「日本企業の大部分の製品と技術はすでに中国企業に追いつかれており、一部の分野では、中国企業の技術がすでに日本企業を追い抜いているという。
そこで今、日本企業はこれまで競争力が高くなかった分野で他社と競争せざるを得なくなっている」
のだという。
▽日本メディアが悲観的ムードをまき散らしている
ここ2〜3年ほど、日本メディアは日本企業が中国で経営難に陥っているとか、中国の投資吸引力が低下したとかいう報道をたびたび行ってきた。
野本代表は、
「日本の新聞業界は大手4〜5社に独占されており、読者はこの主要4〜5紙を読むしかないが、どの新聞も中国経済に対する論調は非常に消極的なものだ。
各紙とも中国経済は不安定だとする今後の見通しを示し、バブルがいつ崩壊するかとか、生活コストの上昇とかいったことばかり報じる。
日本の対中投資の減少は日本メディアの中国経済に対する非常に消極的な見方と関係があり、一連の中小企業の対中投資を行うか、対中投資を増やすかの決定に影響している」
との見方を示す。
だが実際の状況をみると、日本企業は中国に長くとどまりたいという気持ちが非常に強い。
日本貿易振興機構(ジェトロ)がまとめた15年の調査データでは、在中国日本企業の今後1〜2年間の事業発展の方向性について、
「拡大する」と答えた企業が38.1%、
「現状維持」が51.3%で、
「中国から撤退する」および「第3国に移転する」とした企業は1.7%
に過ぎなかった。
最もわかりやすい例はユニクロを展開するファーストリテイリング社で、現在、毎年平均100店舗のペースで大陸部店舗を増やしており、特に二線都市、三線都市、四線都市での発展に力を入れている。
同社の今後10年間の計画では、中国を含む海外市場GUブランドの店舗を1000店開設するという。現在の店舗数はまだ10店に満たない。
同白書によると、貿易では、15年の中国の輸出対象国の中で日本は2位に位置し、
輸出額は1357億ドルに達した。
輸入は3位で1430億ドルだった。
投資では、中国に進出した日系企業は2万3094社に上り(12年末現在)、中国の外資系企業全体の7.9%を占め、国別では1位だ。
在中国日系企業が直接的・間接的に雇用する従業員は1千万人を超える。
▽本当に得意なことで新チャンスを模索する
日本の対中投資の変化は、中国人が直面する産業構造のバージョンアップとより多く関連する。
張常務副理事長の説明によると、
「経団連審議員会の副議長でパナソニック会長の長栄周作氏の発言では、パナソニックは早くから中国に進出し、北京にブラウン管工場を作ったが、ニーズの変化にともない、この工場は閉鎖した。
これは消費のバージョンアップがもたらしが産業の変化だ」
という。
張常務副理事長は、
「実際にはパナソニックだけではない。
中国のブラウン管産業チェーンに入ったすべての企業が事業を転換している。
販路が基本的になくなったからだ。
今は液晶テレビの時代だ」
と述べた。
多くの分野で、日本企業は引き続き中国企業とウィンウィンの発展を達成できる。
10年以降、中国の自動車販売量は米国を超え、世界最大の市場になった。
この世界最大の市場において、日系車は乗用車分野で引き続き強い勢いを示している。
東風汽車の竺延風会長は、
「東風汽車はホンダや日産と協力しており、今年の中国での乗用車販売量は10%以上増加した。
試算では、中国乗用車市場における日系車の割合は16%で、ドイツに次ぎ、300万台を超える。
これは日本企業の自国での販売量とほぼ変わりない数字だ」
と話す。
2回にわたって日中企業家及び元政府高官対話の準備に関わってきた同センターの魏建国常務副理事長は、
「第1回対話に比べ、第2回では日中企業の不満は少なく、批判は少なく、提案や方法の提示が多かった。
信頼が深まり、恐れの気持ちが減った。
企業家は次は何かをするだろう。
今回の対話では休む間もなく、互いに大いに笑顔と喜びの表情をみせ、前のようにしかめ面をして座り込み、お互いを非難しあっていたようなムードとは全く別物だった」
と振り返った。
第2回日中企業家及び元政府高官対話の終了後に発表された「共同声明」では、日中双方はスマート都市、モノのインターネット(IoT)、ロボット、人口知能(AI)など幅広い分野で共同協力の方法をさらに掘り下げて模索していきたい考えであることが示された。
勘の鋭い日本企業は中国が高齢化、大気汚染、都市の交通渋滞といった発展にともなう問題に直面していることを見て取り、こうした分野での日本の「得意技」をよりどころに、中国の経済社会発展の新たなチャンスをつかまえようとしている。
(提供/人民網日本語版・編集KS)
』
『
サーチナニュース 2016-11-18 08:15
http://news.searchina.net/id/1623300?page=1
中国の製造業、今や日本人を慌てさせるほどに発展した? =中国メディア
中国の製品にあまりいいイメージを持っていない消費者が多いように思える日本国内だが、その日常生活にはわれわれの想像以上に「中国製」が浸透している。
中国メディア・中国工業網は17日、「中国の製造業が、日本人の心を慌てさせる」とする記事を掲載した。
記事は、デザインが良くスマート化された日本製品が中国で人気を集めていると紹介したうえで、
「中国製品は本当に日本製にかなわないのか、中国製品は本当に日本にやられているのか」
と疑問を提起。
そして、実はこのわずか10年ほどによる中国製造業の成長によって、すでに日本を制圧している
のだと論じた。
そう論じる理由について、
★.「日本国内の生産能力には限界があるため、日本では基本的に中国や他国で製造された品物が使われているのだ」と説明。
現在、日本市場には2種類の「中国製」が存在するとし、
★.1つ目は「よく知らない中国ブランドの製品」、
★.そしてもう1つは、「中国で生産され、日本に運ばれて売られている日本ブランドの商品」
と解説した。
そして、「結局のところみんな中国製であり、日本人は毎日、中国で作られた製品を使っているのである」とし、目覚まし時計や100円ショップの商品、洗顔用タオル、作業服などの紡績品は大部分が中国製なのだと伝えた。
記事は最後に、
「中国は素晴らしく高い技術を持ち得るのに、一眼レフすら作れない」、
「中国はイメージづくりのためのプロジェクトしかできない」
といった見方を抱いている人は、「前の世紀で生活しているに違いない」と結んでいる。
中国製品が日本国内の市場に急速に浸透し、日用品の多くが中国製であることは否めない。
しかし、それは往々にして付加価値の低い製品であり、
「国産品は高いから、安くてまあそれなりに使える中国製を買おう」、
「この値段なら壊れてもまた買えばいい」
といった心理のもとで消費されているという視点が記事には欠如している。
しかも、日本における中国製品のポジションは今後、いとも簡単にベトナムなど東南アジアの新興国に奪われ得るものであることも無視されている。
かたや、日本製品を信奉する中国の一部消費者は、「日本製」だからこそ日本製品を買おうとするのである。
「中国製でなければいけない」理由が見つからない中、
「わが国の製造業が日本を占領した」などと喜んでいては、中国の製造業の未来は暗いと言わざるを得ない。
』
『
サーチナニュース 2016-12-01 08:13
http://news.searchina.net/id/1624225?page=1
多くの工場が経営難に、
製造業の「質」向上がこれほど難しいとは=中国
中国政府は2025年までに中国を「製造強国」とするための構想「中国製造2025」を打ち出し、製造業の高度化に取り組んでいる。
だが、イノベーション能力を養い、技術力を高めることは一朝一夕で実現できることではなく、その道のりは平坦ではない。
中国メディアの経済観察網はこのほど、
★.製造業の規模を拡大することは容易に実現できた中国にとって
★.「質を高めることがこれほど難しいとは思わなかった」
と論じる記事を掲載した。
記事はまず製造業が中国の国内総生産(GDP)に占める割合は約3分の1に達することを指摘し、中国にとって「製造業」はなくてはならない存在だと指摘、
「製造業が発展してこそGDPも成長するのであり、製造業の発展が緩慢になればGDPの増加も緩慢になる」
と論じた。
続けて、中国のGDP成長率が6-7%にまで低下した今日において、製造業の高度化は中国経済にとっても差し迫った課題であると伝える一方、人件費の上昇や技術不足、さらには生産能力の過剰など数多くの問題に直面していると指摘。
中国製造業の水準は「ようやく自動化が行われるようになった段階」にあるのに対し、
世界ではITと製造業を融合させる段階まで進んでいる
と論じた。
また記事は、中国製造業にとって特に技術不足は深刻であり、ITと製造業を融合させる世界的な潮流についていくことができていないと指摘し、
「安価な人件費に依存していた企業は他社との差別化もできず、
多くの工場が経営難に陥っている」
と主張。
外資企業を積極的に誘致するなどして、製造業の産業としての規模の拡大は容易に実現できた中国だが、
★.「中国製造2025」のもとで製造業の「質」を高めることがこれほど難しいとは思わなかった
と論じた。
』
サーチナニュース 2016-12-01 08:13
http://news.searchina.net/id/1624225?page=1
多くの工場が経営難に、
製造業の「質」向上がこれほど難しいとは=中国
中国政府は2025年までに中国を「製造強国」とするための構想「中国製造2025」を打ち出し、製造業の高度化に取り組んでいる。
だが、イノベーション能力を養い、技術力を高めることは一朝一夕で実現できることではなく、その道のりは平坦ではない。
中国メディアの経済観察網はこのほど、
★.製造業の規模を拡大することは容易に実現できた中国にとって
★.「質を高めることがこれほど難しいとは思わなかった」
と論じる記事を掲載した。
記事はまず製造業が中国の国内総生産(GDP)に占める割合は約3分の1に達することを指摘し、中国にとって「製造業」はなくてはならない存在だと指摘、
「製造業が発展してこそGDPも成長するのであり、製造業の発展が緩慢になればGDPの増加も緩慢になる」
と論じた。
続けて、中国のGDP成長率が6-7%にまで低下した今日において、製造業の高度化は中国経済にとっても差し迫った課題であると伝える一方、人件費の上昇や技術不足、さらには生産能力の過剰など数多くの問題に直面していると指摘。
中国製造業の水準は「ようやく自動化が行われるようになった段階」にあるのに対し、
世界ではITと製造業を融合させる段階まで進んでいる
と論じた。
また記事は、中国製造業にとって特に技術不足は深刻であり、ITと製造業を融合させる世界的な潮流についていくことができていないと指摘し、
「安価な人件費に依存していた企業は他社との差別化もできず、
多くの工場が経営難に陥っている」
と主張。
外資企業を積極的に誘致するなどして、製造業の産業としての規模の拡大は容易に実現できた中国だが、
★.「中国製造2025」のもとで製造業の「質」を高めることがこれほど難しいとは思わなかった
と論じた。
』
【身勝手な大国・中国】
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