2016年12月26日月曜日

中国の軍事力(3):中国空母、太平洋へ航行

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 おそらくは海軍のごり押しで外洋に出したのであろう。
  軍事力というのは相手に秘匿して、本当の能力を隠して恐れを誘発するのがもっともよい。
  ポンコツ空母を外洋に出して能力をバレさせていいのだろうか。
  いわば手の内をさらけ出してしまったようでもある。
 どうもその辺の判断が怪しい。
 習近平としては抑えたいところだが、海軍の力にまけたのであろう。
 東シナ海から太平洋に出るには日本から台湾につながる日本両雄の島々の間を抜けざるを得ないことになる。
 ということは、日本に明確に腹をさらした形になる。
 有事ではいつでもここを通過する空母は日本の絶好の標的になることを自ら宣伝したようなものである。
 日本の潜水艦のいい獲物になり得るということである。
 
 まあ、東シナ海から出て台湾を回って南シナ海へ入ったということは台湾に対するけん制であろう。
 これでトランプがどう出るかはわからない。
 日本としては時代遅れの練習艦だから軍艦艇としての脅威はない。
 ただ、空母を外洋に出すときどんなスタイルをとるかというのは周辺国にとっては関心事である。
 それが分かれば事前の対応ができるということになる。
 空母なんてものは遠い国を支配するに必要なものであるが、その分脆弱でもある。
 


 中国の空母基地は青島にある。
 ここから太平洋に出るには日本の監視域を突破せざるを得ない。
 日本の監視網をくぐることは無理で、有事では単なる標的でしかなくなる。
 動きは筒抜けで、首根っこを締め上げるように即座に抑えこまれてしまう。
 逃げようがない。
 日本相手では分が悪い。
 南シナ海のほうが動きがよまれにくい。
 遼寧は練習船なので問題はないが、今後造られる空母は南シナ海を基地にすることになろう。
 そのためにはなんとしても南シナ海の制海権を握りたいというのが中国の目算である。
 そのために強行に出ているのが今の中国の姿である。
 東シナ海では見えない戦力として潜水艦の基地となることが一般的であろう。
 それゆえに日本は対潜哨戒機の開発に力を入れているのはそれを見越してのことである。


朝日新聞デジタル 12/25(日) 20:52配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161225-00000038-asahi-int

中国空母、太平洋へ航行 米次期政権を牽制か


●中国艦船の動き

 防衛省統合幕僚監部は25日、同日午前10時ごろ、中国初の空母「遼寧」を含む艦船6隻が宮古島の北東約110キロで南東へ航行しているのを、海自の哨戒機と護衛艦が確認したと発表した。
 沖縄本島と宮古島の間を通って太平洋へ向かったが、中国の空母が太平洋に抜けるのを海自が確認したのは初めて。
 今後、南シナ海に向かうとみられる。
 領海への侵入はなかった。

 遼寧はウクライナから入手した旧ソ連の空母を改修した中国初の空母で、2012年に就役。山東省青島が母港だ。



 統幕によると遼寧にはミサイル駆逐艦3隻とフリゲート2隻が同行。
 24日午後4時ごろには、海自の護衛艦が東シナ海中部で遼寧を確認していた。

 中国側は、日本や台湾などを結ぶ「第1列島線」を越え、遠洋での空母の実戦能力を向上させる構え。
 遼寧が南シナ海に入れば、13年に試験的な航行をして以来で、今回は多数の艦載機を載せるなど実戦的な装備で臨むことになる。

 中国軍は一連の訓練を「年度計画に基づく」ものとしているが、南シナ海で「航行の自由」作戦を続けてきた米軍や、台湾問題や南シナ海問題などで対中強硬姿勢を見せる米国のトランプ次期政権を牽制(けんせい)する狙いもあるとみられ、緊張が高まる恐れがある。




2016/12/25 に公開
中国、異例の「遠海訓練」なのに日米大歓迎!?
中国空母「遼寧」が太平洋を航行!



ハンギョレ新聞 12/27(火) 15:39配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161227-00026059-hankyoreh-kr

中国空母、西太平洋へ初めて進出
…日米対中国の衝突が激化


●中国空母の初の遠洋進出

トランプ米大統領当選者が「一つの中国」原則毀損を示すと 中国、自国防衛線である第1列島線の外に空母戦団を移動 真珠湾訪問する安倍首相は日米同盟の強化を始動

 「空母遼寧が姿を現した!」

 25日午前10時。日本の防衛省統合幕僚監部には緊張感が流れた。
 日本の海上自衛隊の哨戒機P-3Cと日本の護衛艦「さみだれ」は、空母遼寧など6隻で構成された中国の空母戦団が南西諸島の宮古島の北東110キロの海上を通過し、西太平洋へ東進する光景を目撃した。
 中国の空母が九州~沖縄~台湾につながる中国の防衛線である第1列島線の外に移動する姿が捉えられたのは今回が初めてだった。
 中国の江凱(ジャンカイ)2級フリゲート艦から艦載ヘリコプターZ-9が離陸し、宮古島南東部10~30キロ周辺を偵察した。
 このような中国海軍をけん制するため、日本は沖縄県那覇の航空自衛隊第9航空団の戦闘機を緊急発進させた。

 24~25日に行われた中国空母の異例な動きは、南シナ海を背景に続いてきた米中の衝突が「一つの中国」という中国の「核心の利益」をめぐる死活的な衝突に悪化する状況を予告するものと解釈される。

 現在、朝鮮半島を含む東アジア情勢の最も大きな不確実要素は、ドナルド・トランプ米次期大統領の登場だ。
 トランプは2日、台湾の蔡英文総統との電話通話を通じて、中国が武力を使用しても必ず守護するという意志を示し、「核心の利益」の中でも中心である「一つの中国」の原則を毀損しようとする態度を見せた。
 23日にはバラク・オバマ大統領が次期トランプ政権の意向を受け入れ、台湾との軍事交流などの内容が盛り込まれた2017会計年度国防授権法案に署名した。
 華春瑩中国外交部報道官は25日、「強く反対し、米国に厳正な抗議を伝えた」と述べた。

 オバマ大統領は2012年11月に登場した習近平政権と友好的な米中関係の形成を試みた。
 このプロセスで中国が米国に要求したのは、両国がお互いの核心の利益を尊重するという「新型大国関係」だった。
 しかし中国が2013年10月、東シナ海で防空識別圏を一方的に拡大すると、米中関係に亀裂が発生し始めた。
 その後、米中間の衝突は中国が無人島埋め立てと軍事基地化を進めている南シナ海に拡大され、いまや前線が台湾にまで拡大されている。

 中国は強対強で対抗している。
 環球時報は26日付の社説で
 「中国空母が米国の核心利益地域の周辺に行き、巡り続ける能力があるならば、米国が中国に加えている一方的な圧迫に変化が生じるだろう」とし、
 「第1列島線はもちろん、第2列島線をも越えて中国艦隊が巡航したことのない海域に進出すべきだ」
と主張した。

 米国の圧倒的な海軍戦力に対抗した中国の基本的な防御戦略は、弾道ミサイル能力をもとに「第1列島線」内に米国の戦力の進入を許容せず(接近阻止)、日本の小笠原諸島~グアム~パプアニューギニアを結ぶ「第2列島線」内では米軍の自由な移動を制約(領域拒否)するという「接近阻止・領域拒否戦略」だ。
 防御的戦略の概念であった「列島線」がいつのまにか攻勢的な脈絡で使われているということだ。

 中国はまた、南シナ海の人工島と飛行場の防御のために500基に及ぶ長距離ミサイルの配備を推進していると伝えられている。
 中国はパラセル諸島(西沙諸島)の人工島であるウッディー島(永興島)など3つの人工島と、そこの飛行場の防御のために長距離ミサイルである「紅旗-26」(SA-21)をはじめ、500基あまりのミサイルを海南島に搬入したと、米国のフォックスニュースが米情報機関の消息筋を引用して24日(現地時間)報道した。

 中国の挑戦に対抗して、米国は戦後70年あまりの間封印されていた日本の集団的自衛権を解除し、日米同盟を地域同盟から「グローバル同盟」に役割と位相を強化した。
 安倍晋三首相の27日(現地時間)の真珠湾訪問は、このような日米同盟の強化作業の大団円の幕開けとなる見通しだ。
 安倍首相は27日、日本の真珠湾空襲で沈没した米国艦艇の上に建てられたアリゾナ記念館をバラク・オバマ米大統領と一緒に訪問して献花して追悼する。

 米中の衝突と日米同盟強化という東北アジアをめぐる強大国の最近の流れは、韓国の外交戦略に大きな宿題を投げかけている。
 日米同盟の下位パートナーとして吸収された韓国は、THAAD(高高度防衛ミサイル)配備論議などに見られるように、中国牽制の最前線として備えることを要求されている。
 ともすれば米中の衝突の1番目の被害者となる可能性が濃厚だ。
 トランプ当選者は一歩進んで韓米同盟に対する追加コストを払うよう、在韓米軍防衛費の分担金増額まで要求するものとみられる。



人民網日本語版配信日時:2016年12月28日(水) 19時0分
http://www.recordchina.co.jp/a159196.html

中国空母に日本の戦闘機が緊急発進、専門家が解読―中国メディア

 中国海軍の「遼寧」艦隊は24日、西太平洋海域での遠洋訓練へ向かった。
 予想できることだが、日本の海上自衛隊がまた追跡を行った。
 25日夜、日本防衛省は東シナ海を航行していた中国空母艦隊が同日午前10時頃、すでに宮古海峡を通過して西太平洋に入ったと発表した。
 同海峡を通過した艦艇は「遼寧を含む計6隻」。
 25日午後、艦載ヘリコプターが「『遼寧』と共に航行するフリゲートから」発艦し、宮古島領空約10キロに接近し、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)して対処した。
 人民網が伝えた。

 「遼寧」艦隊の遠洋訓練を日本が追跡・監視する問題について、軍事専門家の尹卓氏は
 「日本はここ数年、特に安倍政権以降、一貫して中国を戦略的ライバルと見なし、中国海軍の発展を注視している。
 日本は中国海軍の強大化は脅威になると考え、過去数回の「遼寧」の海上訓練及び通常の活動を注視してきた。
 今回の「遼寧」艦隊の遠洋航行は作戦内容訓練が中心であり、過去の技術訓練とは異なる。
 「遼寧」艦隊が訓練中に使用するレーダー周波数、データリンク、衛星通信などは作戦訓練に不可欠な情報ネットワークを構成している。
 日本はこれに非常に注目している」
と述べた。

 では、実戦訓練において、中国側は情報漏洩をいかにして防止するべきか?尹氏は
 「各種電子設備はこうした状況下では訓練周波数を使用する。
 同時に艦長と艦隊指揮官も周辺でどのような設備が監視・傍受しているのかをよく分かっている。
 したがって周波数の使用、レーダー始動などの面で情報漏洩防止措置を講じる」
と述べた。

(提供/人民網日本語版・編集NA)

 「腹をさらしてしまった」
というのが本当のところだろう。
 「情報漏洩防止措置を講じる」
としているが、その航行自体が情報漏洩である。
 でもそれはしかたないことでもある。
 日本はすばやく分析対応していくだろう。
 ポンコツ空母であるが、メデイア的には中国空母が日本処島を突破した危機となり、中国軍事力の危険が声高にさけばれ、日本国民の民族感情をさらなる嫌中に振ることになるだろう。
 日本政府としては好機がつぎから次へと向こうからやってくる、という判断だろう。



●若葉マーク!!」の中国空母が日本近海にやってきた!その目的は・・・・・
2016/12/28 に公開




●海上自衛隊 そうりゅう型潜水艦【性能】 中国軍艦「日本は5隻十分だと!?」日本が本気を出した瞬間勝負は決する・・・日本が誇る世界最強の技術】 2016/10/14 に公開




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