なんら手を打つことなく放置した4年間。
やったことはスバラシイ計画の草案の立ち上げと企業摘発だけ。
根本的なことはすべて後送り。
これからも実際的な対策がなされることはなく、企業イジメだけが先行するだろう。
そうすることで、あたかも施策されたと宣伝する材料を作っていくだけである。
大気汚染は気象災害として自然に罪をなすりつけることで責任回避を実行、どんどんと過酷な状況に国土を貶めていくことになる。
大気汚染の責任放棄論は事態を悪くするだけである。
『
yahooニュース 5/25(水) 16:24 児玉克哉 | 社会貢献推進国際機構・理事長
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kodamakatsuya/20160525-00058059/
中国政府の厳しい新環境基準に日系企業はどう対応すべきか
~環境保護局が公開する違反企業の実態とリスク
中国の環境の悪化は大きく報道されているが、今、それとともに重要なのは中国政府が打ち出す環境改善のための仕組みづくりである。
今、制度が大きく変わろうとしている。
この変化をしっかりととらえなければ、日系企業も足元を救われかねない。
これまで何度か中国の環境問題について記事を書いてきているが、それらは大きな反響があった。
●「環境政策で大変貌を遂げつつある中国
~日本企業にとって大チャンスが到来」
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kodamakatsuya/20160424-00056994/
●中国で日本企業主導の産学連携プラットフォーム発足
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kodamakatsuya/20160523-00057967/
ところがその反面、中国進出している日系企業の中にはこの大きな荒波に対処できず大変な状況にある企業もあるようである。
今まで通りのやり方では、波に乗るのも難しいし、避けるのも難しいというところだろう。
中国の環境規制がどれほど厳しさを増しているかを調べてみると、イメージとは異なる実態がでてくる。
インターネットなどで公開されている情報源からでも、意外なほど容易に「日本ではほとんど話題になっていない重大な事実」が浮き彫りになった。
実はこの事実、日本の新聞各社、メディアが取り上げたなら、格好のコンプライアンス違反として注目を浴びる話題になることと思う。
●http://www.sepb.gov.cn/fa/cms/shhj/shhj2060/index.shtml
上海市環境保護局 行政処罰情報のページより
上記HPを見てもらいたい。
中国特有の簡体字の表示なので見慣れない方には難しいかもしれないが、2015年6月から毎月の行政処罰の情報が載せられている。
ここで言う「行政処罰」とは、以下の環境関連の法規や条例に違反し、操業停止や罰金処罰を受けたということであり、リストには企業名とその法廷代表人の名前が公開されている。
中華人民共和国固体廃物汚染環境防治法
中華人民共和国水汚染防治法
中華人民共和国大気汚染防治法
建設項目環境保護管理条例
オゾン層消耗物質管理条例
上海市環境保護条例
上海市大気汚染防治条例
いわゆる「水十条」と「大気十条」に定められた法執行がそのまま行われていると言うことの証左である。
ここで注目すべきは、現地に進出し生産拠点を持つ日系企業はどうなのだろうかと言うことである。
日系企業はどの企業も環境に気を遣い、全社を挙げて環境経営、省エネ推進していると自負しているようであるが、悪い意味での「郷に入っては郷に従う」式の経営をしてしまってる企業も存在するようである。
例えば上記HPの2015年7月分を見てもらいたい。
日本の上場企業である日工株式会社、株式会社椿本チェイン、そして8月にはなんと三井化学株式会社の現地子会社の名前とその法廷代表人の名前が記載されている。
今年に入って1月には、株式会社クレハの上海現地子会社も名前が挙がっている。
大変残念だが去年の6月からこれまでに約20社の日本企業の現地子会社が環境問題の対処が悪いと言うことで行政処罰を受けてしまっているのである。
当然現地の企業も多く存在する中の20社であるためそれほど大きな割合では無いが、環境経営を旨とする日本の上場企業までもが悪い意味での「現地化」してしまっていたことに正直ショックを隠せない。
日系企業は優れた環境技術を持っていて、環境問題を起こさない、というイメージが崩れていく。
果たして、ここに名前が挙がってしまっている現地法人の法廷代表人の方はこの事実をご存じなのだろうか。
これまでにも中国における環境対策の重要性とそのリスクを訴えてきたが、日系企業といえどもこの対応には大きな課題を抱えていることがこれを見ても明らかである。
では、何故このようなことになってしまっているのだろうか。
簡単に言えば、「現地化」の失敗である。
どの企業も外国で生産を行い、販売を行い、サービスを提供するなどのビジネスを行うにあたっては、現地のスタッフを教育しできるだけ日本からの駐在員を減らすことで、コスト削減を進める事を目指しているはずであり、それを「現地化」と言いながら推進してきたことは間違いないであろう。
ところがその結果、「人」は現地のスタッフに入れ替わってはいるだろうが企業の理念や経営方針は置き去りになったまま、人だけが変わるという現地化が進んでしまったことがこのような行政処罰を受けてしまう元凶であると私は見ている。
特に政治体制も文化も違う中国ではなおさらである。
つまり、現地の悪習慣(商業賄賂や役人の腐敗、不作為)に飲み込まれ、「現地スタッフに任せています」という如何にも「現地化を達成している」という風な日本人駐在員の無責任の連鎖がこのような結果をもたらしてしまったと言うことなのである。
では、日系企業のこの汚名をどう返上すべきなのだろうか?
一般的に日系企業はこのような問題に直面した場合、本社より特別の監査チームを送り出し問題の調査と原因の追及、そして改善案を提案することが多いが、それにより根本的な問題が解決することはほとんど無い。
なぜならば、現地の問題は表面化した部分よりももっと奥深くにその原因の核が存在しており、表面をなでただけで分かるようなものでは無いからだ。
現地の総経理や経営陣からしたらそんな形だけの監査はありがた迷惑の何物でも無い。
その根本原因を理解もせず、できもしないことをやれと言われてもというのが本音だろう。
結論から先に言うと、日本の本社から送ってくる監査団に任せるよりも、現地の事情をよく知りこれらの諸問題の根源がどこにあるかを十分に知り尽くした第三者の専門家集団に監査を任せ、何らのしがらみの無い立場からの辛辣な意見を聞くことから始めるべきであろう。
本社の監査団にとっては目から鱗のような現実が迫ってくることは間違いない。
だからこそ、先にコラムで紹介した同済国際グリーン産業創新センターの様な日系企業の事情をも知り尽くした第三者の専門集団が発足したことは大歓迎すべき事だと思う。
日本式のしがらみや系列、またはグループなどと言う枠にとらわれず何が正しいかを愚直に追求してこそ、中国が直面している環境やエネルギー、至っては労働環境衛生などの多くの問題を解決する道が開けることになるであろう。
中国はこれからますます環境規制を強めていくだろう。
昨日のルールが今日には通用しないという状況も生まれている。
現地での情報収集は不可欠だ。
同済国際グリーン産業創新センターなどを上手に活用して日系企業のリスク回避が進むことを願ってやまない。
環境技術で世界でトップクラスはずの日系企業が中国で環境問題で問題となることはぜひとも避けたい。
』
『
yahooニュース 12/23(金) 6:30 児玉克哉 | 社会貢献推進国際機構・理事長
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kodamakatsuya/20161223-00065786/
中国政府の厳しい新環境基準に日系企業はどう対応すべきか
~環境保護局が公開する違反企業の実態とリスク2
中国の変化は凄まじい。
数年前の感覚で捉えていれば、あっという間に足をすくわれる事態がやってくる。
「中国は環境後進国で、日本の環境技術で適当に対応していれば問題はないはず」
とか
「中国は賄賂の国で、融通がきく」
という前提で考えていると大きな問題となる時代がやってきた。
中国は急速に変化する。
むしろ変化が遅いのは日本だ。
2016年の5月25日付けで筆者が警告した記事
「中国政府の厳しい新環境基準に日系企業はどう対応すべきか
~環境保護局が公開する違反企業の実態とリスク」
が現実となった。
中国政府の変化はもう「脅し」や「警告」のレベルではない。
本格的な環境改革が起こされようとしている。
もちろん、中国での規制や改革は完璧に行われるわけではなく、ムラがあり、一律には行われない。
同じことをしても見逃してくれる場合も、厳しく罰せられる場合も出てくる。
そうであるだけに十分な対応が求められるのだ。
以下の記事は、2017年1月号 月刊 「FACTA」で発表された記事の一部である。
*************
「中国当局が苛烈な環境規制 処分を受ける日系企業続出」
『中国政府の環境規制強化に伴い、日系企業の摘発が相次ぐ。
大気、水、土壌など深刻な汚染の実態が明らかになるにつれ、中央政府も環境規制に本腰を入れざるを得なくなった。
なかでもエコ意識が高い沿岸部では、「日本に比べ中国は環境基準が緩いという認識はもはや通用しない」(日系食品メーカー)。
排水や揮発性有機化合物(VOC)の一部項目では、日本を上回る基準を課せられ、クリアできない日系企業が増えている。
1万社を越す日系企業が進出している上海市では、環境保護局が違反企業をホームページで公開している。
ほとんどが中国系企業だが、日本企業も例外ではない。
ちなみに2016年1月~10月に約40社の日系企業が罰金や生産停止処分を受け、三井化学、花王、ダイキン工業、JUKI、クレハといった名だたる大企業が槍玉に挙がった。
罰金は、概ね10万~50万元(160万~800万円)だが、違反を繰り返し、大幅に加算されるケースもある。』
*************
この事実は、筆者の上記の記事でもご紹介した内容であるが6月以降も処罰を受ける企業は増え続けていることは間違いないようだ。
日系企業は環境技術では世界のトップクラスだ、という先入観があるだけに、中国で日系企業が環境規制で処罰を受けるというのは信じられない状況であったが、実際に起きている。
これが現実だ。
また、同記事は、
『環境保護当局は自らの存在感を示すため規制強化に突き進み、
日系企業は変化への対応が遅れている。
日本の本社の無理解と中国当局の規制強化に苦しみ、
厳しい処分を受ける日系企業が続出するだろう。』
と結んでいるが、残念ながら問題提議はしつつもどうやって解決すべきかにまでは言及できていない。
中国の変化についていけず、ぼう然としている日系企業の姿がある。
本気で対応しなければならないのだ。
以前より筆者はこの事実を紹介しずっと警笛を鳴らしてきたが、その重大性に気づかないのか日本企業の対策はずっと後手後手に回ってしまっている。
しかし、来年以降その締め付けは増すばかりであり、対策の遅れが足枷となり中国事業所の経営に大きな陰を投げかけることは間違いない訳であるから、今ひとたび有効的な解決策は何かを纏めてみようと思う。
「中国では役人との人間関係で全てが上手く行く」という過去の幻想を今も抱いている企業経営者が多く、現地の担当者に「当局との飲みニケーション」「役人を抱き込め」などと指示を出す本社も多いようだがそれは既に過去の話。
私の記事
「中国事業所における商業賄賂問題についての一考察~中国では99%の企業が商業賄賂問題を抱えている」
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kodamakatsuya/20150828-00048922/
を再度読んで貰いたい。
中国における賄賂の問題は日系企業を苦しめてきた。
むしろ賄賂が厳しく規制される新たな状況は日系企業にとっては追い風だ。
状況の変化をはっきりと捉え、迅速で明確な対応をすることが求められている。
賄賂や変則的な人間関係に頼るのではなく、真正面から環境対策に取り組む姿勢が必要なのだ。
これまでの腐敗を一掃することを断言している習近平総書記は、環境に絡んだ不正については特別な監察組織(環境警察)を編成し容赦しない事をアピールしている。
因みに、中国中央政府環境保護部は大気汚染の悪化にともない特別監察団を組織し12月16日付けで以下の重点地域への監察を行うことを発表している。
重点地域とは、北京、天津、河北、山西、山東、河南省(市)各地である。
日系企業も相当に進出している地域だ。
これは既に報告されている大気汚染対策案を正しく実施しているかどうかを厳しくチェックすると言うことであり、各地域の役人は日時も知らされず突然の訪問を受け入れざるを得ない状況であると現地友人からは報告を受けている。
さて、ではこのような状況下日系企業はどのような対策を取るべきだろうか。
これまでであれば、間違いなく相談相手となるのは日本本社の専門家による監査、弁護士かビジネスコンサルタントであった。
ところがこれまでにも指摘しているように、彼らにはこれらを解決する経験も知恵も無いという現実の壁が存在する。
もう時代は新しい次元に入ってしまっている。
これまでの「法則」をベースにすると逆に落とし穴に嵌ってしまう。
そんな状況を知ってか、12月1日にJETRO本部で開催された「中国・韓国最新経済動向セミナー」においてJETRO上海事務所の小栗所長は、現地の事情を鑑み以下の様な解決策を紹介されている。
*************
『「会計監査」と同様に、専門家の正しいオピニオンが必須。
素人が生半可な知識や経験で対応できる状況ではない。
従って、「環境・エネルギーの専門監査を受ける」ことが解決策の選択肢に。必須条件として、1)中国法規・規制の専門知識 2)対応策に対する技術・方策を熟知 3)現地の現場事情に精通』
*************
中国の「新常態」にあって、今まで通りのやり方では役に立たない状況に陥っていると言うことを知るべきなのである。
では、この条件を満たす相談相手は誰なのだろうか?
簡単に解決できる状況ではないが、一つの方策として
「同済国際緑色産業創新中心
http://tgii.center/
がある。
中国と日系企業を結ぶ産学連携の組織だ。
彼らの設立目的がまさしく今の状況を打破するための手助けとなる事は間違いない。
新しい風が吹いている。
日本と中国を結ぶ産学連携の展開が進んでいることは非常に心強い。
『中国で日本企業主導の産学連携プラットフォーム発足~「同済国際グリーン産業創新センター」への期待』
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kodamakatsuya/20160523-00057967/
を今一度読んで貰いたい。
筆者がこれまで一貫して主張してきたことは、以下のことである。
*************
『これまで日本の企業群は、どうしても中国の変化の波に乗りきれずビジネスチャンスを逃すことが多かったが、このような斬新な取り組みでリスクを回避しつつもビジネスとして大きな実績を残してくれることを期待してやまない。
中国も本気モードに入っている。
それくらい環境問題は深刻化しているのだ。
しっかりとリスクを認識し、回避することができなるなら、これまでとは異なったレベルでのチャンスが到来したと言える。』
*************
中国の変化は激しい。
それだけに戸惑いもある。
ただしっかりと対応するなら、この変化はむしろ日系企業にプラスの展開だ。
まさしく、今こそピンチをチャンスに変える時ではないだろうか。
』
『
サーチナナユース Record china配信日時:2016年12月23日(金) 14時0分
http://www.recordchina.co.jp/a158517.html
中国、例年以上に深刻な大気汚染、
各地で最悪レベルの「赤色警報」、
インドも同様、急速な経済発展国に共通
2016年12月23日、今冬の中国では各地で例年以上の深刻な大気汚染が発生している。
北京では16日から21日まで、4段階のうち最悪レベルの「赤色警報」が今年初めて発令された。
日本では大きく報じられないが、インドの大気汚染も深刻。
急速に工業化が進み、経済発展する国に共通の悩みでもある。
中国の大気汚染に関する警報は、上から
「赤」「オレンジ」「黄色」「青色」の4段階。
「赤色警報」下の北京の一部では、発がん性が指摘される微小粒子状物質(PM2.5)の濃度が1立方メートル当たり、300マイクロ・グラム(日本の環境基準は35マイクロ・グラム)を超えた。
中国メディアによると、北京周辺では「赤色警報」に伴い、石油プラント、冶金工場、セメント工場、火力発電所、インスタントラーメン工場など1200カ所の工場に操業停止、減産が命じられた。
屋外での建築工事も強制的に停止。期間中、車の交通量を半分近くに減らすため、車のナンバーの末尾が日によって偶数か奇数のどちらかしか走ることができない措置が取られたほか、日本人学校を含むほとんどの幼稚園や小中学校が休校となった。
北京以外でも、天津市、河北省石家荘市、山西省太原市、山東省徳州市、河南省鄭州市など22都市が「赤色警報」を発令。河南省平頂山市、山西省呂梁市、山東省済南市など18都市が1レベル下の「オレンジ警報」となった。
中国当局も大気汚染対策には、ほとんどお手上げの状態。
北京市政府は対策の一環として「北京市気象災害防治条例」の制定を進めているが、
大気汚染を「気象災害」と規定しているため、専門家から「汚染物質の排出という人為的責任を看過しかねないミスリードではないか」との批判を招いている。
香港メディアは「大気汚染の改善には今後1兆7500億元(約29兆円)規模の投資が必要との試算もある」とも報じている。
インドの首都ニューデリー周辺も事情は同じ。
急激に都市化した結果、ディーゼルエンジンや石炭火力発電所、産業排出物に起因する大気汚染が進み、環境が年々、悪化している。
AFP通信などによると、デリー首都圏政府は11月初め、ニューデリー周辺のPM2.5の濃度が過去20年間で最悪の危険な水準に達していると指摘。
市内の全学校を3日間臨時休校とした。
粉じんをまき散らす建物の建設や解体工事を5日間禁止することなども決めた
今年5月に世界保健機関(WHO)が公表したデータによると、ニューデリーのPM2.5の年間平均濃度は世界約3000都市のうち11番目に高く、北京の約1.4倍に上った。
濃度が高い20都市のうち、最悪だったのはイランの都市ザーボルだが、インドは半数の10都市を占め、中国(4都市)やサウジアラビア(3都市)を大きく上回っている。
』
『
サーチナニュース 2016-12-24 22:12
http://news.searchina.net/id/1625884?page=1
日本は努力を継続して解決した!
中国で深刻化する大気汚染
本格的な冬を迎え、中国で大気汚染が深刻化している。
中国北部の都市部では「暖気(ノワンチー)」と呼ばれる集中暖房システムが導入されており、旧式の石炭ボイラーを用いた暖房システムは大気汚染の大きな原因の1つとなっている。
日本も高度経済成長の時代、大気汚染が問題となったが、社会全体をあげて改善に取り組んだことで環境は随分改善した。
中国メディアの今日頭条は22日、かつては数々の公害に苦しめられた日本は半世紀にわたって環境改善に向けて努力してきたと論じる記事を掲載した。
記事は、中国では毎日マスクを手放すことができず、空気清浄機も24時間フル稼働させる必要があると指摘したうえで、1立方メートルあたりのPM2.5濃度が1000マイクログラムに達した都市もあるほど、「PM2.5」による大気汚染が深刻化していることを伝えた。
厚生労働省によれば「大気中のPM2.5値が10マイクログラム/立方メートル増えるだけで、その地域の住民の死亡率が6%増える」ことから、中国の大気汚染がいかに深刻なものかよく分かるだろう。
続けて記事は、日本も高度経済成長によって深刻な環境破壊を体験し、大気汚染も深刻化したとしながらも、「今日の日本には中国で見られるようなスモッグはない」と紹介。
日本が大気汚染などの公害を解決できたのは
「法理を整備し、大気中に存在する汚染物質に対して基準を設け、排出量を制限した」
ことが大きな理由だと紹介した。
さらに、産業界も法律に従って大気汚染物質の排出削減に取り組んできたと指摘、日本全体が公害の解決に向けて半世紀以上にわたって努力を継続してきたこと
』
スモッグが確認されて4年がたち、その間らしい対策は何もとられていない。
そして半世紀という数字を持ちだしてきている。
日本は一から試行錯誤しながら対策をせざるをエなかった。
しかし、いまはそのシステムも構築されており、それをパクればもっと短期間でできるはずである。
それをせずに半世紀かかるというのは、何もしないでこのままにして、責任を後送りするということであろう。
典型的な責任放棄論でこのままいけば、本当にスモッグの海に沈んでしまうかもしれない。
『
サーチナナユース 2016-12-26 07:12
http://news.searchina.net/id/1625895?page=1
われわれは製品を国外に輸出し、汚染を自国に残している 貿易における環境面の「赤字」を清算せよ! =中国メディア
今月に入って北京など中国北部を中心に発生している深刻な大気汚染は、
急速な発展と引き換えに出現した環境汚染の凄まじさ
を改めて痛感させる出来事となった。
大きなダメージを受けた環境を改善しながら安定した経済成長を実現できなければ、中国にかかった「もや」が晴れることはない。
中国メディア・澎湃新聞は20日、
「われわれは製品を国外に輸出し、汚染を国内に残している」
とする記事を掲載した。
記事は、ある国や地域における経済・貿易の構造は、空気の質と関係があるとし
「空気の質が悪い段階においては、輸出するのは工業製品であり、輸入するのは原材料だ。
空気の質が良い段階になると状況は大きく変化する。
工業製品を輸入して、サービス産業を輸出するようになるのだ」
と説明。
そして、貿易は物理的、経済的な指標に限らず、環境の指標を用いて衡量することができるのであると論じた。
そのうえで、近年における中国の貿易は、経済的には大きな黒字となっているものの、環境という視点に立てば「ひどい赤字であり、貿易によって引き起こされる汚染はますます多くなっているのである」と指摘。
「言い換えれば、われわれは製品を国外に輸出して、汚染を国内に残しているのだ」としている。
そして、中国は現在その発展政策と貿易政策について反省しなければならないと主張。
発展政策についてはすでに多くの反省が行われてきたものの「貿易に対する反省は不十分であり、環境政策となるとさらに反省が必要だ」と訴えた。
記事は、
クリーン経済は「クリーン生産、クリーン貿易、クリーン消費、クリーン投資」
とう複数の重要セクションが組み合わさって成り立つものであると説明。
クリーン貿易とは「貿易体系に環境面の考慮を加えること」であり、その推進には製品、企業、業界そしてマクロ政策全てが関わっているとした。
そして、クリーン貿易の目標を実現するには「単に貿易黒字だけでなく、環境面においても『黒字』となる」ことが必要であると論じている。
中国の急成長を支えた貿易における、環境面での「赤字」は一朝一夕でどうにかなるレベルのものではない。
これをトータルで「黒字化」するためには並々ならぬ努力が必要であり、記事が指摘する通り、サービス産業の大々的な発展が不可欠だ。
金儲け一辺倒ではなく、人びとがより良く生きられるようにすることをテーマに掲げた経済活動が求められるのである。
』
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